陸軍かぶれの海軍陸戦隊士官

楚星蘭三
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純然たる軍服絵としては9月1日投稿の illust/122046838 以来、まる3ヶ月ぶりになります(周辺ジャンルとしては、10月投稿の外交官制服 illust/123713994 がありましたが)。今回は1・2枚目が実在した軍服のイフ、3・4枚目が架空という構成です。

旧日本海軍陸戦隊の将校服は、緑灰色の生地、開襟ネクタイ式で機能性・実用性の高い、いわゆる「第三種軍装」を基本とし、制帽も海軍の通常の色違い、士官は長靴を履くものの、全体として同時期の陸軍の「軍人臭」とは一線を画す雰囲気を醸し出していました。でも、中には一人や二人「青年将校文化」にかぶれた人物もいたんじゃないか?と想像を膨らませた次第(階級は大尉)。過去投稿のうちでは、「ドイツ式の風靡」という因子を入れた illust/75528952 他に通じるものがあるかもしれません。

1・2枚目の士官は制帽をいわゆる「チェッコ式」に仕立て、前合わせのボタンも通常より上に詰めてつけ、開襟のラペルも鋭角な仕立て、ワイシャツの襟も高い仕立てにしております。1枚目はラペルに襟章、2枚目は肩章がつくパターンです。

3・4枚目は、陸軍の昭和13(1938)年制式「九八式軍衣」に同期して折襟の上衣が導入された、という世界観。濃紺立襟の「第一種軍装」に準じて袖線がつき、「海軍らしさ」を主張していますが、結果として、陸軍の昭和18(1943)年制式「三式軍装」に袖章がついたのをを先取りする形になりました。3枚目の制帽は引き続きチェッコ式、4枚目の戦闘帽もあごひもが黒革製と、海軍で実際用いられたもの(布地縫い付け)より陸軍寄りにしています。

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2024-12-01 09:17:24 +0000