一方その頃、集結したルイたちの一行から離れた帝都では、不思議な緊張感が街を支配していた。蛮国は友好国ではあったが、辺境の町々の不穏な様子は、帝国の中心である帝都にも常に伝わってきていたのだ。その影響を受けてか、かつてほどの活気は失われた街。商店が立ち並ぶ通りを、ひとりの女性が歩いていた。軽度ではあるものの甲冑で武装しており、一般の市民ではないことがわかる。女は足早に道を進んでいた。
2024-11-21 09:00:01 +0000