横山光輝先生の徳川家康に嵌まって一時期読んでいたんですが、アレは山岡荘八氏の
小説徳川家康」をコミカライズしたもんなんですね。・・・コレは滝田栄さんが家康公を演じる
大河ドラマ版がありまして。
古狸な神君が好きな界隈からは「聖人君子過ぎてイヤ」とする向きも在りますが、其れは扨置き。
山岡版徳川家康では淀君と秀頼公を救わんと色々手を尽くすシーンがあるようですが、史実でも
助命はしようとしていたそうで・・・。(徳川葵三代では津川家康が「やれ」と相づちして一斉射撃
させて「しもうた!」とかいうてましたが・・・)
コミカライズ版は矢張り漫画なので、お笑いテイストが御座います。
神君古参家臣団のまあ容赦の無いことと言ったら、一応殿なのから止めて差し上げてつかあさいと
いうレベルで屁理屈混じりの諫言祭り。そして繰り出す「バカ者・バカ殿・このバカ殿・殿のバカ」。
反駁しようものなら「だまらっしゃい!(by作左)」神君形無し舌打ち祭りですが、
まあ神君を思うて諫言してる訳なんで・・・。
端から見たら松平家三河漫才の様相でボケが神君でツッコミが家臣団。
尤も、アレは滝田家康だからああであって、定番の古狸、煮ても焼いても
食えねえ老獪な神君を演じた津川家康だとブチ切れて怖いことに・・・。
・・・なんで漫画版を読んでから大河を見るとどーしてもシリアスな場面でも
横山版のワンシーンが浮かんでどうしても笑ってしまいます・・・。
そんなアレでどうする家康もどちらかと言えば古狸というより人間味のある
神の君にてございましたが、横山版で一番「殿のバカ!」と叫んで笑いを
持って行く、鬼の作座こと本多作左衛門重次公が出てこなかったのは
至極残念無念にて御座いました。
2024-11-19 08:59:04 +0000