「漫画史上の傑作は何ですか?」と聞かれたら、私は二つの作品を真っ先に言うであろう。
一つは手塚治虫先生の「アドルフに告ぐ」。
そしてもう一つが楳図かずお先生の「わたしは真悟」。
私が楳図作品と最初に出会ったのは小学三年生・・・「漂流教室」だった。ページをめくるのが怖くなり、本当に学校が突如荒れ果てた未来の世界に飛ばされたらどうしよう・・・と、ある意味で恐怖体験となった。
楳図かずお先生は、桁外れの鬼才、天才中の天才だと思う。どうやったらあのような絵が描けて、あのような発想がわくのであろう。
また、楳図先生の話す事、インタビュー記事などは、下手な小説、本よりも遥かに面白く、色々と考えさせられ、色々と納得させられ、色々と学べた。
私の奥さんも楳図ファンであり、あれは7、8年前になるか・・・奥さんが吉祥寺で友人さんたちと商業施設を歩いていたところ、赤白のボーダーを着た人とすれ違った。
友人さんたちは微動だにしなかったが、私の奥さんはその瞬間、脳内電流が走ったそうだ。
(う、楳図先生だ!!)
奥さんは振り返り足早に赤白ボーダーに近づき、興奮気味にファンである旨を簡潔に伝え、これからも頑張って下さいと述べると、
楳図先生は笑顔で「ありがとう~」と言いながら握手をしてくださり、それは奥さんの大切な一生の思い出となった。
楳図かずお先生、先生のような真の天才は、もう現れないと思います。未来に残る素晴らしい作品の数々、どうもありがとうございました。
2024-11-09 15:22:07 +0000