祭日の前夜の彫り師 フミア

千草知香子

ハロウィン用のイラストを準備しようと思い、要望から「お腹の大きさを見比べる」を絵師さんにお願いしました。
絵師さんと幾度も相談した結果、ハロウィン要素として、見比べる対象は「カボチャランタン」に決まりました。
ただ少し気になるのは、ハロウィンは日本のお盆に似た、死者や祖先の霊を供養するお祭りだという点です。
魂を迎え入れるための曰く付きのランタンに、妊婦がお腹をこんなふうに見比べるのは大丈夫でしょうか……?

その昔、この地を跋扈する魔狼王を、後に「破狼院様」と呼ばれる、風変わりな装いの勇者が退治しました。
以来、勇者が身に着けていたとされる「邪鬼の顔を模したランタン」は、工芸品としてここの名物となっています。
近年では、ランタンの中で揺らめく蝋燭の炎を魂に見立て、子孫繁栄を願う祭りが開かれるようになりました。
「この子、炎の揺らぎそっくりに動いてるね……魂がしっかり根付いた証拠かしら」
明日のために作ったランタンを眺めながら、ちょうどこの時期に命を宿している彫り師のフミアは微笑みました。
彫りの腕に反して自分には無頓着な彼女を母に選んだこの魂はきっと、言い伝え通り安産となることでしょう。

※一応オリジナルのはずなので「うちの子」と言いたいのですが、自分で描いていたわけではないので迷ってます。
もし「うちの子」という呼び方を使ってはいけないでしたら、お手数ですが教えてください。ありがとうございます。

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2024-10-29 00:21:12 +0000