#19 ドヴェルグ

イーノ@ユッフィー中の人
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「お主ら、なんでこんなとこで油を売っとるんじゃ」
「お客さん、ラーの油は品切れでね」

唐突に、見知った声。とっさに冗談で返すパパさん。

「個性スキル『おやじギャグ』ですの?」
「『氷河期サバイバー』とでも呼んでほしいね」

就職氷河期の闇夜の中で、心に灯してきた小さな明かり。
それは大きな愛とかじゃなく、小さなユーモアだった。

「相変わらずじゃな、お主らは」
「オグマ様、大丈夫ですの?」

ユッフィーが来訪者の名を呼んだ。彼女のもう一人の父。
ドヴェルグの長老、オグマその人。見た目はドワーフの子供だが。
かつては立派なヒゲを蓄えていたが、ある出来事でチカラを失い若い姿に。

「今は、フリングホルニの防衛も一休みじゃ。
ガーデナーが闇バイトで募集をかけても、地球人どもの集まりが悪いようでな」

それって、間違いなく。パパさんの直感に閃くものが。

「ああ、当分は大丈夫ですよ。
みんなドラジャニ3のフルリメイク版を楽しみにしてるんでしょうね」
「こっちの『コロニー』に地球人がやたら集まってるのは、それのせいか」

異世界人のオグマは、地球のゲーム事情に明るくないが。
パパさんが詳しいなら何とかなろう。そう思い、近くのテントへ手招きする。

「いくつか、お主らに渡すものがあるぞ」

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2024-10-23 13:01:53 +0000