妙な夢を見た。
夢の中の私はどうやら魔法使いらしい。何人かの仲間と一緒に秋の山のようなところを冒険していた。
途中で、ビキニパンツ一丁のウサミミを生やした男たちが襲ってきたので、あまりのキモさに山の地形がえぐれるくらいの呪文を放ったりして対抗したり。妙にえっちな格好のウサミミ少女が仲間の男を誘惑してつれていこうとするのを阻止したりと、なんやかんやありつつ冒険は続いた。
半日も歩いた頃、急に視界が開けて、綺麗な湖畔が姿を現した。そしてそのほとりには、ファンタジー世界には似つかわしくないリゾートホテルが建っている。
中を覗くと、なぜかお兄がスーツを着て倒れていた。そのお腹に大きなサバイバルナイフが刺さっているのを見て、私は悲鳴を上げた。
そこで目が覚めた。全身汗で濡れていて気持ち悪い。何だったんだろう、今の夢・・・すごく嫌な予感がする。
とりあえず着替えよう。パジャマを脱いだところで、夢でみたウサミミ少女の姿が頭をかすめた。ほんの出来心で格好を真似してみる。
「確かノーブラで、胸はこのくらい見せてて・・・」
・・・なんか、貧相な私の体でもそれなりにいやらしい。やめやめ、早くちゃんと服を着よう。こんなところ誰かに見られたら恥ずかしくて死ぬ。
「・・・?」
ふと視線を感じて振り向くと、ドアから幽魅さんが顔だけすり抜けてこっちを見ていた。シャイニングかよ。・・・っじゃなくて、見られた!
「玄葉ちゃん、そのセクシーアピールって誰に見せるの?」
「うっさいバカ!見るな!」
ドアに枕を投げつける。油断も隙もない。急いでちゃんと服を着て、ようやく落ち着いた。
「玄葉ちゃーん、おっはよー」
幽魅さんが戻ってきた。ドアすり抜けるから鍵の意味ないし。この人ほんとどうにかして。
「おはよ。あー、夢見も悪いし最悪」
「怖い夢でも見ちゃった?」
「いや、なんというか・・・」
怖いは怖いんだけど、あれはどっちかっていうと不吉な感じ。・・・まさか、正夢にならないだろうな。
「あっ、山の中のリゾートホテルって・・・」
確か、晶さんの婚約発表ってリゾートホテルって言ってたような。まさか。まさか。
「ねえ幽魅さん。ちょっとお願いがあるんだけど」
「んー?」
「晶さんの婚約発表の当日なんだけど、お兄のそばについててくれない?何か、お兄が危ない目に遭いそうな予感がするの」
こんな事、幽霊に頼むなんてどうかしてると思う。けど、幽魅さんはどんと胸を叩いて請け負ってくれた。
「任せて!・・・と言っても、何できるかはやってみないと分かんないけど。凪くんを引っ張って危険から遠ざけるとかならできるかな?」
頼りないな・・・まあ、いないよりマシと考えるしかないか。
「ねー、それよりお話しよーよー」
「ちょっと待って。先にSNSで呟くから」
パソコンを立ち上げる。と、変な夢の原因の一端を思い出した。ミリシラのショート動画でウサミミの魔物の話をしてたのを昨夜聞いたんだった。ほんと、何なんだこの動画配信者。SNSやってないわ、動画は毎回不定期ゲリラ投稿だわ、いろいろ非常識。配信内容のジャンルもかぶってない上、私の興味もない内容なのに何故か私のところにおすすめ動画として出てくる始末。しかも気付くと再生しちゃってるし。・・・いいや、考えるのやめ。とりあえず今は自分のSNS更新だ。
「えーと、今日の予定は21時から染谷怪談の配信っと」
「21時ね。じゃあ私、生音声で聞きに来るね」
「やめて。聞くにしても配信で聞いて」
「えー、私スマホないのにー。しょーがない、凪くんに借りよ」
ホラーコンテンツ専門配信者として、幽霊の知り合いがいるのってアドバンテージな気がするけど、それ以上に人見知りの私にはストレスがすごい。はよ成仏しろ。
「塩、カートンで注文しとくか」
「なんか不吉な事言ってる!玄葉ちゃんの意地悪!」
※『AIピクターズ』サイト内で生成した作品です。AIピクターズ作品ページ→https://www.aipictors.com/works/481383/
2024-10-19 15:54:19 +0000