…クルーズの期間も残り三日程となった…「久々に泳がない?」…レダの誘いに乗るアリス…部屋から出て、併設のジムに向かう…寄港先での人身売買の末端機関の殲滅が常識としてアリスとレダの間で認識されていた…最初の頃の物理的な厳しさとは違う後腐れの残る不快感が人身売買組織に対する諦めに似た虚無感と、ヒトミに対する理不尽な苛立ちを抱かせていた…ジムに到着し、『SWIM AREA』の札が下がる扉を開けると「いらっしゃいませ」二十代後半程のクルーズスタッフの制服女性が一礼…「競泳用プールは混んでる?」レダの問い掛けに、「現在の使用者はおられません」女性の回答「じゃあ、競泳用プールに跳んで」アリスの言葉に瞬間、空間の歪む感覚…「どうぞお楽しみください」制服女性の言葉を背に一つしかない扉を開けると、ロッカールーム…指定されているロッカーを開けると競泳用水着とバスタオルが綺麗に畳まれ置かれている…黙々と着替え、入口と逆側の引き戸を開けると、五十メートルプールが漣を立てて、その場に横たわっている…「運動」飛び込もうとするレダを制して、軽く、柔軟運動をこなすと、プールサイドで適度に水浴び…と、ざぶんと頭まで入り、すぐに浮上するアスリートスタイルのアリス…ちなみにレダは、柔軟運動後、即座に、飛び込んでいるお遊び全開モード…と、「じゃあ、泳ぐから」スタート台に向かい、4番の台に立つ…前屈して、一息…「ON YOUR MARK」…レダの呟きがアリスの耳に届いたのか、切っ掛けに集中…「‼」レダの指を弾く音にアリスが飛び込む…一時間程、泳いだのか、「ストレス発散できた?」プールサイドでまったりしているレダに対し、「前の出動分は発散できたかな?」…五十メートル八秒台の平泳ぎの影響で大きく波打っているプールを背に、息が上がっているアリスがふらふらと近付いている…「あんまり疲れ過ぎると、ヒトミに怒られるよ」スポーツドリンクを手元に転移させると「残さない様にしてるつもりだけど…」受け取って、ドリンクを一口…「ちょっと…いや、かなり残るかも」苦笑い・・てカンジ…あ、AI生成、外すの忘れた…
2024-10-11 13:20:59 +0000