「……こんばんは」 目が合えば挨拶をする。
「ノエンだ」 名を問えば答える。
「覚えていない」 どうしてここへ来たのかは記憶にない。
「が、手が寂しいんだ。たぶん……剣だ。ここへ来るときに、失くしたのかもしれないな」 彼女が最初に所望したのは簡単な木刀だった。
衣服よりも先に。
「服? ……あったほうがいいのか?」
当たり前だろ。
「それより、蜂蜜酒はないか?」
先に服着ろ!
◆ノエン
性別:女性 種族:人間?
一人称:私 二人称:お前、あなた
全身が真っ白な女性。
十代後半~二十代前半程度に見える。身長は166cmほど。
好きなものは甘い酒。特に蜂蜜酒。百歩譲って蜂蜜でもいい。というか甘いものならなんでもいい。酒もなんでもいい。
ノエンという名前と、持っていた剣を失くしたこと以外の記憶はぼんやりしている。
冒険者や狩人、バウンティハンターのような仕事をしていたことは覚えており、そういった職業の話を聞いたところ「そういうことをしていたような記憶がある」らしい。身体は仕上がっており、見る人が見ればそれなりの戦闘経験が伺えるかも。とはいえ記憶はおぼろげで、技巧はレベル1。
感情を表すことがほとんどないが、たまにちょっとだけ笑う。
持っている剣は木刀で、カクリヨ商会で「剣がほしい」って言ってもらってきた。
普段は浜辺をぶらぶらしながら、剣を銛がわりにサカナを突いたりしている。
物質への執着がほとんどないので、言われれば獲物は譲ります。
たぶん普段は酒やお菓子と交換してもらってます。
◆外見
髪の先からつま先まで真っ白で、瞳は黒色。
本人の身体には一切の彩度がない。色のついたものはこの島に来て手に入れたものばかりである。
服に頓着せず、羞恥心もない。今の服も言われて着ている。
いつも裸足。
◆転移元の世界と境遇
「ノエンと冬の王(novel/23167559 )」のセルフ二次創作。
魔剣を振るい、世と命を全て無に還す《冬の王》と呼ばれる魔王。
いまちょうど世界を滅ぼしている最中だったが、別世界に転移するときに「流星からの剣」を手放してしまい、魔王として人類を滅ぼしたい気持ち(愛情)は忘れてしまった。
魔王になる前は冒険者であり、異形の親玉である《王》と呼ばれる存在を討伐し、賞金で生計を立てていた。
実は転移周辺以外についての記憶ほぼ完全に残っている。まるで記憶がぼんやりしているように見えるのは、もともと現実に無頓着で、無学で、物事が印象に残らないからあんまり覚えていないだけ。
◆転移前に有していた身体能力、特殊技能
・剣豪。ただし、流派は持たない我流。
・殺したものを周囲の痕跡ごと全て無に還し、世界を滅ぼす魔剣を持つ。
・それを使って世界の全ての命を滅ぼしている最中で、だいたい1/4ぐらい滅ぼしたところだった。
・魔剣は元の世界に置いてきちゃった。
・剣と一緒に、世界を滅ぼしたい気持ちも元の世界に置いてきた。
・そのため、奇しくも誰かが望んだとおり、人間らしい暮らしをする機会を得ました。
◆帰還の意思の有無
喪失感を抱えており、大切なもの(魔剣)を取り戻したいと考えているので、チャンスがあれば帰ろうとする。
10/23追記 イメージレスポンスによる能力制限解除
◆装備「晄石製の短刀」
小ぶりな晄石で作られた鈍い短刀。
村で頼まれごとの手伝いをするなどして、モブ住民たちからもらった。
刀身の光は、彼女本人と同じぐらいぼんやりしている。
この短刀で命あるものを殺すとき、刀身は眩い白に発光し、殺されたものは跡形もなく光の粒になって消える。
しかし今宵、彼女の手の中で、この短刀が光ることはない。
彼女の殺すべき命はこの世界にはないからだ。
狩人を自称しながら、不殺を貫く彼女は、住民たちからはおおむね「腕はよさそうだけど、あんまりやる気がない」という評価を受けている……かも。
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常夜島の迷宵子たちへ【illust/122653286】参加します。
「戻ったら、元の世界を滅ぼします」がやりたくてつい――。
とはいえ、常夜島ではただのぼんやりした酒飲みのお姉さんです。
あんまりたくさん遊べないかもですがよろしくお願いいたします。
ご自由に背景とか会話の合いの手とかにご利用ください。
2024-10-09 10:18:13 +0000