カーレの中心部、ジャバジ河を渡った北側対岸は攻撃的で排他的な異種族・レッドアイ(赤目)のコミュティのテリトリーであった。
たまたまゴミ捨て場に近づいた熊野を見かけたレッドアイが叫ぶ。
「おい、よそ者がいるぞ!」
「俺たちはよそ者を許さない!おまえに相応しい場所に叩き落してやる!」
「え!?ちょ、なんですの!?」
熊野は抵抗する間もなくそのままゴミ捨て場のポータル…カーレの街の下水道に転移する装置に放り込まれてしまった。
そのまま落下した先で何やら水のようなものの中に落ちる熊野。
「うえ、臭っ…なんですの…ここ!?」
目が慣れるとそこは地下の下水道らしき場所であり、まさに汚物の中に肩まで浸かってしまっていることに気づいた。
「ひいいいいいっ!!? 全身汚れてしまったじゃない!!レディにこんな仕打ちなんてありえませんわ!!…あいつら、あとで血の海に沈めてやりますわ…クソったれどもが!!」
怒りのあまりちょっとお下品なお言葉が出てしまうが、気を取り直して出口を探し始める。
そして彼女の背後にはスライムイーター(肥食らい)…この下水道に潜む不潔なモンスターが久しぶりの新鮮な肉にあずかろうと迫っていた…!
2024-10-06 14:38:56 +0000