目を覚ますと、いつもの天井が見えた
まるで夢から現実に戻ってきたような感覚に包まれ、自室に帰ってきていることに気づく
頭がズキズキと痛み、まるで何かに打ち付けられたかのようだ
意識が徐々に冴えていく中、体を起こすことにした。
布団に重みを感じ、横を見ると、記憶の最後に残っているゼ/ル/ネ/ア/スが穏やかな寝息を立てている
その姿は、彼がどれだけ自分のことを心配してくれたのかを物語っていた。
「ずっと看病してたのか?」
思わず呟くと、呆れた気持ちが込み上げる
「コイツ…エレジアだっけか…」の献身に感謝しつつも、嫌悪感は否めない
どうして自分のためにそこまでしてくれるのか、未だに理解できない部分があった
起こさないように、そっと動き、椅子にかけていた羽織りを優しくかけ
寒い季節の訪れを感じると同時に、温もりが少しでも加わればと思ったからだ
自然に目覚めることを願ったそして、目が覚めたら、すぐにここを出て行ってもらおうと考えていた
面倒事を早く脱したい、心の中で何度も繰り返す
ふと、窓の外を見上げると、朝日がゆっくりと昇り始めていた
柔らかな光が部屋に差し込み、心地よい静寂の中、時が流れていく
エレジアの顔が、光に照らされて柔らかく映える
少しずつ緊張がほぐれ、何故か安心感が広がっていく
その瞬間、エレジアのまぶたが微かに動いた
少しずつ目を開け、ぼんやりとした表情でこちらを見つめる
「…目覚めたんですね」
声はまだ眠そうだったが、その口調に優しさが滲んでいた
俺は一瞬、何を言おうか迷ったが、素直に思ったことを伝えることにした
「その…看病してくれてありがとう。もう大丈夫だから部屋に戻れ」
エレジアは、ほんの少し微笑んで、俺の言葉を受け止めた
その表情が、また俺の心の中の不安を消し去ってくれるような気がした
「いいえ、ゼロツーさんが元気になるまで、傍に居させてください。」
その言葉に、心が温かくなった
エレジア気持ちが、どんなに重いものかを理解しつつも、離れる気はないようだった。
朝の光が、俺達を包み込む中、静かな時間が流れていく。
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こちら【illust/122054598】からのアウターです。
お借りしました▼
・エレジア【illust/121442626】
・ゼロツー【illust/119243510】
2024-10-01 07:38:14 +0000