インタビュアー:星野みらいさん、地球へようこそ! まず、宇宙での生活について詳しく聞かせてください。
星野みらい:ありがとうございます。宇宙での生活…そうですね、一言で言えば「過酷」です。でも、それが私たちにとっては日常なんです。
宇宙ステーションでは、常に生命維持システムに命を預けています。酸素、水、気圧、すべてが人工的に管理されていて、少しでも異常があれば致命的です。放射線防護も欠かせません。特に太陽フレアの際は、特殊なシェルターに避難することもあります。
それに、無重力環境での生活は想像以上に大変です。体液が上半身に偏ることで、常に頭が重く感じられ、宇宙酔いに悩まされることも。筋肉や骨が弱くならないよう、毎日数時間の厳しいトレーニングが欠かせません。食事も、特殊な宇宙食に限られていて、地球の方からすると味気ないと感じるかもしれません。
でも、そんな厳しい環境だからこそ、チームワークが重要なんです。限られた空間で互いを思いやり、協力し合う。それがスターダスト・ハーモニーの絆を強くしている気がします。
インタビュアー:なるほど、想像以上に厳しい環境なんですね。では、そんな環境で育った皆さんが地球に来て、どんな印象を持ちましたか?
星野みらい:正直、戸惑いの連続です。まず、重力のインパクトが凄まじくて…。地球に降り立った瞬間、体が押しつぶされそうになりました。歩くのも、座るのも一苦労。今でも長時間立っていると疲れてしまいます。
空気も不思議な感じがします。宇宙ステーションの空気は完全にコントロールされていて、無臭なんです。でも地球の空気は様々な匂いに満ちていて、時に圧倒されます。花の香りは良いのですが、排気ガスや生ごみの臭いには慣れません。
それから、オープンスペースの広さに圧倒されます。宇宙ステーションは閉鎖的な空間なので、地平線まで見渡せる景色は恐ろしいくらい広大に感じます。時々、パニック発作のようなものを起こしてしまうこともあります。
音の多さにも戸惑います。宇宙ステーションは基本的に静かですが、地球は常にどこかでなにかしら音がしています。夜の虫の音や、都会の喧騒は、未だに落ち着いて眠れないくらいです。
インタビュアー:地球の環境に慣れるのは大変そうですね。日常生活で特に違和感を感じることはありますか?
星野みらい:はい、たくさんあります。特に資源の使い方には驚かされます。
宇宙では、水は最も貴重な資源の一つです。尿まで再利用するほど大切に使います。でも地球では、トイレで大量の水を流したり、シャワーを長時間浴びたりと、水の使い方が豪快すぎて戸惑ってしまいます。最初は罪悪感すら感じました。
食品ロスにも驚きます。宇宙では食べ物の一つ一つが貴重で、残すなんてあり得ません。でも地球ではスーパーに常に大量の食品が並び、賞味期限切れで廃棄される量も膨大だと聞きました。もったいなさを感じずにはいられません。
エネルギーの使い方も違和感があります。宇宙ステーションでは、エネルギーは太陽光発電で得ていて、無駄遣いは許されません。でも地球では、夜中でも街中が明るく照らされていて…。綺麗ではありますが、必要なのかな?と疑問に思ってしまいます。
ゴミの量にも圧倒されます。宇宙では、ゴミは最小限に抑え、可能な限りリサイクルします。でも地球では、使い捨ての文化が根付いていて、大量のゴミが日々生み出されている。これには本当に心を痛めています。
インタビュアー:宇宙育ちならではの鋭い観察ですね。地球の文化や習慣で、特に理解しがたいものはありますか?
星野みらい:そうですね…。例えば、「季節」という概念がまだ完全には理解できません。服装や食べ物が季節で変わるというのは、効率が悪いように感じてしまいます。宇宙では、環境は一定ですからね。
あとは、移動手段の多様さに戸惑います。車、電車、自転車…選択肢が多すぎて、どれを選べばいいのか迷ってしまいます。宇宙服を着て宇宙遊泳するか、ステーション内を浮遊して移動するかの二択しかなかった身からすると、ちょっと混乱します。
「ペット」という存在も不思議です。生命維持に関係のない生物と一緒に暮らすという概念が、まだ完全には飲み込めていません。かわいいとは思うのですが、その分の資源やエネルギーのことを考えてしまって…。
インタビュアー:なるほど。最後に、地球でのパフォーマンスについて聞かせてください。
星野みらい:はい。これが一番の挑戦かもしれません。重力下でのダンスは本当に大変です。宇宙では、ちょっとした力で華麗に回転できたのに、地球ではその何倍もの力が必要で…。最初の頃は、公演後に筋肉痛で動けなくなることもありました。
声も変わります。宇宙の無重力空間と地球では音の伝わり方が全然違うんです。地球の大気中では声が通りにくく感じて、発声法を一から学び直しています。
それでも、この重力をうまく利用した新しいパフォーマンスも生み出せています。例えば「落下」という動きは宇宙では考えられませんが、これを取り入れた振り付けは地球のファンの方々に好評です。
苦労は多いですが、新しい可能性にも満ちています。宇宙と地球、両方の良さを生かしたパフォーマンスを追求していきたいと思っています。
インタビュアー:素晴らしいですね。これからの活動が楽しみです。ありがとうございました。
星野みらい:こちらこそ、ありがとうございました。地球にはまだ戸惑うことばかりですが、新しい発見もたくさんあります。これからも宇宙と地球の架け橋になれるよう、頑張ります!
2024-09-20 09:10:14 +0000