血夜に吠える

ウルトラキラー
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 2024年8発2日に放送50周年を迎えたエピソード、『ウルトラマンレオ』第17話「見よ!ウルトラ怪奇シリーズ 狼男の花嫁」から、狼男ウルフ星人(人間大・巨大化時)を描きました。

 サムネイル用の画像(人間大版)はデジタルで2枚目のイラストに背景を加筆しました。

 怪奇シリーズの第一陣は、その名もずばり「狼男」なウルフ星人。

 が、実際は若い女性ばかりを襲って吸血し、人に乗り移る等、どちらかと言えば吸血鬼のような振る舞いが目立つ不思議な生態の宇宙人です。

 現れる前は徐々に人が泣くような、狼の遠吠えのような声が聞こえてくるのが不気味でした。
 この辺りの演出はいかにも「怪奇シリーズ」。

 おおとりゲンと遭遇し、スポーツセンターで銃撃を受けるも格闘の後、逃走。センターから帰ってきた冴子を襲い、憑りついてしまいます。

 現場を見た冴子の母は、あろうことか、娘の姿をした星人を娘として庇い、事情を知らぬ猛もゲンを非難。
 ゲンは友情と使命の狭間で葛藤することになってしまいます。

 ダンは猛の冴子を大事に思う気持ちを考えず、星人討伐だけを急いだゲンを非難して追い打ちするものの、これ以上犠牲者が出るのを防ぐため、冴子を見張るよう命じます。

 そして冴子に憑りついたウルフ星人は血に飢えたことで星人の姿に戻ってしまい、部屋の窓から逃走。巡回中の女性隊員を襲うも猛に阻まれて失敗。さらに駆け付けたMAC隊員たちに攻撃されて怒り、巨大化。逆襲に出ました。

 ウルフ星人もまた巨大化時と等身大時で姿が変わる宇宙人ですが、何処か某ヒーロー番組の怪人っぽさのあった人間大時の姿に比べると、巨大化時の姿はより怪獣らしいシルエットになっており、しかして吸血鬼のように飛び出した牙が、狼としてはやや違和感を与えます。

 ウルフ星人の弱点の1つは太陽光なのですが、それを常時浴びせられている昼のせいか、砲撃に怯みつつも暴れ回ります。

 手こずっているところに、星人が冴子であることを割り切れない猛が、あろうことか星人の足元へ走り込んで庇ったためマッキーは隙を生み、冴子の記憶から星人が模倣した「風車」で撃墜されてしまいます。
 その戦力をカバーしようとしたマックロディーも危機に陥り、たまらずゲンはレオに変身しました。

 今回恐ろしいのは、体を乗っ取ったことで冴子の命を奪うとともに、彼女が努力によって完成させた体操技「風車」を奪って己の武器にしてしまうところ。

 これにより正体が露見する契機となったものの、他者の夢を捻じ曲げて悪しき力にしてしまう理不尽さは意味が分かると怖いところです。

 レオとの戦いでは飢えの余り若い女性ではないレオにまで襲い掛かり、腕に噛みついてダメージを与えた後も食い付こうと襲い掛かりますが、牙を1本折られてダメージを受け、風車もレッド手裏剣ビームでキャンセルされてしまい、徐々に劣勢に。

 最後はレオが逆行を利用して断続的に浴びせた陽光で怯んでいるところにレオキックを受け、爆散し倒されました。

 冴子はレオマスクの力で蘇り、猛と二人で喜びを分かち合いました。
 こうした明るいエンディングを怪奇シリーズに持ってくるのが、いかにもウルトラ作品です。

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2024-09-18 12:12:02 +0000