今作、シナリオがめちゃ良でした!
以下、長文感想(実況者・配信者メイン)やネタバレ。
作品を重ねるごとに実況者や配信者が増えてるチラズアート作品ですが
実況の難易度は上がっていて、過去作のような「ただリアクションが取りやすい」
「短時間ホラー」に留まらないクオリティになってきています。
そんな中、配信者ではポルカ・はじめ・サロメ、サラのリアクションが良かった。
▼ エンディングの一人称視点から急に三人称視点に変わる場面。
大半の実況者・配信者はその視点だけをツッコミがちですが
(「え?なに?誰の視点www」みたいな反応)
サロメ嬢の「世界で一番愛おしい二人の旅立ちを見守る桜子」という感想。
凄い考察だなと思いました。ポルポルは深夜テンションから号泣しながらも、
双子の何気ないやりとりへの実況が良く、番長と星川はエンディングに合わせて
”陽”の実況をしているのが凄い。この場面、コメントで「自販機多すぎw」「車すれ違いできないw」
など安易な突っ込みが多いので、それを拾ってしまいネガティブな”陰”の否定的な実況になりがち。
それを避けて「自販機いいね水に困らない」「エモっ、ドライブデートしなれてるやん」など。
ゲームを盛り上げる反応は見ていて気持ちいい。
実況者では、キヨやポッキー。考察系でマキト。
前作の発売停止に伴うリメイクではあるものの、過去作と同じ「安易なリアクションホラー」でしょ?
と油断している実況者も多い中、しっかりとシナリオを読み込み、過去一の完成度という賞賛。
大作映画(アニメ)を見終えたような満足感という感想にはとても共感できた。
▼ とおるの「一緒にくるか?」の選択肢とエンディング「オレンジ」
女性配信者は”流れ”というか”雰囲気””空気感”を読み「はい」を選ぶ人が多い印象ではあるものの。
大家vs神主のシリアスギャグの流れもあってか、突然の選択肢に受け狙い「いいえ」をする人もちらほら。
どちらを選んでもエンディングは変わらないのですが、ここで受け狙いで「いいえ」を選ぶ実況は、
視聴者との温度差が出がち。そしてエンディングの【スキップ】機能。
映像と凄くマッチしているエモいエンディング。とても感動の場面なのですが、ここまでのプレイ時間が
普段のチラズ作品なら2時間のところ、今作は平均4時間かかります。
「早く実況や配信を終えたい」「この後の予定がある」のか・・・スキップをする人もいる中、
「スキップしないよ」と宣言し、感動をそのまま伝える実況へ移行する手腕は感心しました。
▼ 牛乳ババアこと松野おばあちゃん
チラズ作品のお仕事シリーズと言えば、変な客、嫌な客が印象的ですが
今回のストーリーを語るにはその客の一人がキーマンとなります。
最速実況やシナリオを読んでないゲーム愛のない実況をしてしまうとそこを見逃しがちです。
痴ほうになっても娘だけは忘れず、ずっと、ずっと探しているおばあちゃん。
それを最後まで認識できず「牛乳ババアだ!なんだお前!」みたいな実況をされるとかなり引きます。
もちろん、視聴者・リスナー側は初見でない可能性やコメントで気づける有利な点もありますが
”やらせ”でもいいので、ここはおばあちゃんと気づいて欲しい。欲を言えば、桜子の存在にも気づく探索力を。
◆ リアクション比較こみで楽しめる作品
たくさんの実況者や配信者が発売と同時に遊ぶということは、それだけ多くのリアクションが存在します。
過去作のパラソーシャル含めて実況者や配信者に明るいゲームメーカーということもあって、
”リアクション”に対する腕を比較できるような内容になっている点に気がつくと、また別の楽しみかたが出来て良かった。
新幹線0号からの姉弟愛や家族愛。ホラーの根幹にある人間味。
シナリオもキャラクターも作品を重ねるごとに完成されていく今後が楽しみです。
2024-09-16 05:52:42 +0000