夜の浜辺のレストランで、彼女とデートをした。約束の時間にちょっと遅れてきた彼女は、長い髪をショートカットに変えて、ボーイッシュな服装で現れた。
「ど、どうしたの?」
僕は、思わず質問した。
「ぼくね、今朝髪が鬱陶しいかなあと思って、美容院に行ってバッサリ切っちゃった。そうしたら少年ぽくなったから、お店でボーイッシュな服をみつくろって着たのさ」
確かに昨日までの彼女とは見た目が全然違うけど、結構似合っている。
それより…。
「よく似合っているけど、どうして『ぼく』なの?」
「家の鏡の前でポーズとかとっていたら、この姿ならやはり『ぼく』って一人称を言わないと完璧でないかなあと思ったのさ」
もう完全に少年になりきっている。
「でどう、惚れ直した?」
その精悍な顔立まで演じきる彼女を見ながら、僕はちょっと性癖が揺れてしまった。end
2024-08-28 17:19:41 +0000