『御機嫌よう。私は『ネヴァ・マスカレード』。美術館の見回りを任されていますの。
毎日数々の美術品に囲まれながら過ごしていますが、ここはとても面白い場所です。
まるで写真の様な精密画、想像力を働かせないと何が描いてあるか分からない様な抽象画、素朴な民芸品に煌びやかな金細工…人間の創造力には驚かされるばかりですわ。
この素晴らしい美術品を沢山の方々に親しんでいただけるように守り通す事が私の使命と言っても過言ではありません。
あら…少し退屈そうな顔をしていますね…よろしければご一緒に館内を巡ってみませんか?貴方の琴線に触れる一品と出逢えるかもしれませんよ?』
ロシア・サンクトペテルブルグ原産のネコ『ネヴァ・マスカレード』のオリフレです。
ネヴァ・マスカレードはサイベリアンの姉妹品種(登録団体によってはサイベリアンのカラー・バリエーション)で、サイベリアンとの違いは『目の周りに柄が入る(ポイントカラー)』と『青い目』です。
その特徴を持つネコは18世紀末にエカテリーナ2世にサンクトペテルブルグ科学アカデミーの教授として招かれバイカル湖東岸からロシア南部に至る広大な地域を探索し、マヌルネコを含む様々な動植物を発見する偉業を成し遂げたドイツ人学者ペーター・ジーモン・パラスのレポートにも登場していますが、永らくサイベリアン同様ありふれたネコの一つとして特に品種化の動きはありませんでした。
1980年代末期にサンクトペテルブルグの猫ブリーダーであるオリガ・ミロノヴァを中心にサイベリアンから分離した品種として繁殖させる試みが始まり、サンクトペテルブルグ市内を流れるネヴァ川と目の周りの柄を仮面舞踏会(マスカレード)のマスクに見立てその2つの言葉を組み合わせた『ネヴァ・マスカレード』と名付けられました。
ポイントカラーと青い目を除くと基本的な特徴はサイベリアンと同じで耐寒性に富む被毛と高い知性と家族愛を持ち合わせた子供のいる家庭でも安心して飼えるネコとされています。
2024-08-03 13:09:34 +0000