暑中お見舞い申し上げます。

にゃ~ご

梅雨が明けた7月中旬から、40℃に迫る猛暑の日々が続く。
そんな夏休みのある日、チキは連日クーラーの効いた家で過ごしていた…

 ピンポーン♪

呼び鈴の音に呼ばれて、チキは涼しい部屋から暑い玄関に足を運ぶ。

(今年もクソ暑いなぁ…。でも今年は久しぶりに例の晴海でのイベントに行ってみたいから、暑さ対策フル装備で挑むぞぉ!!)

チキは軽い足取りで玄関のドアを開ける。

「は~い」

「こんにちは~♪」

玄関の前に現れたのはルウであった。
水色地の帽子を頭に被り、上半身は水色襟の半袖の白いセーラー服、そして腰から下は水色のブルマを着用し、水色系のスニーカーを履いていた。

(ルウが着用している服…どこかで見たことあるような…)

そう思いながらルウに話しかけるチキ。

「待ってたよルウ…今日も暑いね~。じゃあ出掛けようか。」

「うん☆」

チキの言葉にルウはにこりと微笑みそう答える。

(あっ!!)

すると、チキはある事を思い出した。

「ルウ、もしかしてその服…ピクシブ・クロス・ゾーン(PixZ)のリーリィがお出かけ用に着る服じゃないの?」

中々思い出せなかったのはリーリィのとは色違いで、しかもPixZで誰も着用していない色であったからだ。

「あまりコスプレ衣装に見えないしお出かけ用の服だから、着ていこうかなと思って。」

「う、うん…良いんじゃない? とても良く似合っていて可愛いよ。」

チキは思わず本音が出てしまったが、ルウは満面の笑みで受け止める。

「ふふっ…ありがとうチキ君。」

チキとルウはイベント会場に向かって出発した。
ルウが右手で引いているキャスター付きの旅行鞄には暑さ対策グッズの他に、ルウが着ているコスチューム一式と下着が予備として入っていた。
先のイベントでの失敗を踏まえての準備であった。

【終】

【あとがき】

暑中お見舞い申し上げます。
暑さ厳しき折柄
皆様、くれぐれもご自愛のほど
お祈り申し上げます。

2024年 盛夏

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2024-08-02 15:11:34 +0000