重巡勇者熊野で巡るソーサリーの旅~シャムタンティ丘陵⑳

栗坊主

スヴィンの村で囚われて一晩が過ぎた。夜明けと同時に目を覚ます熊野。
夜明けから一時間ほどすると小屋の外から物音が聞こえ、扉が開きローブをまとったスヴィンの老人と5人の村人が入ってくる。
「ワシの名前はプロセウス。このスヴィンの村の族長じゃ。旅の方、昨夜はこのようにあなたを捕えてしまい、大変失礼した。」
そう告げると、後ろにいたスヴィンの若者がパンと牛乳の朝食を熊野に差し出した。
「実はあなたを捕えたのは頼れるのはあなたしかいなかったのじゃ…どうか我々の頼みを叶えてほしい」
そういうと、村に起きていることを話し始めた。族長のただ一人の後継者である小さな娘が略奪者たちに攫われて強力な悪魔の洞窟のケイブ・デーモンの生贄にされるという。村の者たちも救出を試みたがまだ成功していない。
「我々も必死なのじゃ。あなたならきっと我々の勇者としてきっと娘を救い出してくださるに違いない。成功したなら、望みのままの褒美を約束しよう」
族長は人のよさそうな雰囲気ではあるが、この件に関しては選択の余地がないようだ。そして、考え込む熊野。
(どちらにしてもこの村の事件を解決しない事には先に進めないようですわね…それに悪魔の洞窟…何日か前につり橋の番人をしてた方が言っていた洞窟かしら…左の道以外に進んではいけないという…)
「わかりましたわ、族長の娘さんは私が助け出しますわ」
熊野の声に一同から喜びの声が上がる。
「そうか、やってくださるか、旅の方!なにとぞ、娘を助けてくだされ!!」
そして熊野はスヴィンたちに案内され洞窟の入口へと向かった。

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2024-07-28 12:59:27 +0000