【ポケサガ】13草目/決定打の炎【救国の聖戦】

ミヤ@企画もbkmもゆっくり

illust/120507886】→【illust/120608524】でのテリー視点のお話。
illust/120507886】でいただいた装飾品を頭につけています。ありがとうございます!(キャラシ追加は後ほど→【illust/121263875】)

不都合等ございましたら、パラレル・スルー扱い、またはメッセージからご一報をお願い致します。

お借りしました
アザレアさん【illust/118296198
チニールさん【illust/116383530
ペルチェさん【illust/119693658

ミス“テリー”トレジャー【illust/115898096

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アザレア様とカブトの子供を守るように壁を貼っていると、アザレア様に褒められてよしよしと頬擦りをされる。誰かに好意的な意味で触れられる事があまりない俺は、少し照れてしまう。
褒められてフワフワしていると、頭につけていた輪の事を指摘される。本来の姿でつけていた装飾品を覚えている上に気にかけてくれるなんて、アザレア様は素敵な方だ。
とはいえ、あの輪がどういったものかを説明するのは申し訳なくて口をつぐんでいると、頭に重みを感じる。
アザレア様が俺の頭に“ミステリートレジャー”という名前の綺麗な何からしい。
言葉遊びというものか、偶然か。名前と同じ音が入っているみたいだけど、どう反応していいか分からずに固まってしまった。
“テリー”
集落の掟に従って付けられたこの名前が少し苦手だった。でも、アザレア様の言葉遊びのおかげで、この名前も悪くないかなと少しだけ思った。

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今回の神託で従者さん達を連れずに動いた事を後悔している。
やみくもに乱入したものの、白い紙吹雪への決定打がない。“はっぱカッター”で迎え撃つも、はがね以外の属性も入っているのか、草でできた刃は思った以上に通りが悪い。
離れたところでカブトの子供が斬撃を既のところで回避する。耐えきれずに割れた壁を貼り直してもキリがない。紙吹雪達に“はっぱカッター”を打って牽制していると、アザレア様が悲鳴を上げる。
紙吹雪がアザレア様の片割れさんを模した紛い物を切り刻んでいた。
目の前で切り刻まれた翠玉の紛い物に駆け寄ろうとするアザレア様を止めようと、身体に巻き付けている蔓に力を込めようとした時だった。聞き覚えのある声が俺とアザレア様の名前を読んでいる。

「ペルチェ様、従者さん達?!」

めらめらした姿の踊り鳥に変身した従者さん達を引き連れたペルチェ様がこちらに近づいてくる。俺達に近寄ったペルチェ様は、アザレア様を見るなり顔色をドス黒く染めた。
アザレア様の腰に蔓を巻きつけて制止してる俺が不敬を働いてると思われている?そう思った俺は、土下座の構えを取ろうとした。
しかし、ペルチェ様の怒りの矛先は“アザレア様を泣かせた”紙吹雪達に向けられていた。

俺達の保護、従者さんへの的確な指示、自身の強化。鮮やかな流れに圧倒されていると、ペルチェ様が放った“しっとのほのお”で紙吹雪達が燃え上がっていた。

「…おぉ……」

感謝の言葉より先に感嘆の声を漏らしてしまった。
ペルチェ様のドス黒く怒りを込めた炎が天まで舞い上がる勢いで広がる。その炎に焼き尽くされ、紙吹雪達は灰に還っていく。
俺がやったことといえば、念のために燃えた紙吹雪がこちらに飛んできた時に備えて“ひかりのかべ”を貼るくらいだった。

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翠玉の紛い物が模すのは何だろう。
“会いたい者”?
違う、そんな訳が無い。
ならどうして、迷宮城内で遭遇した翠玉の紛い物はヤイト様に模していた?
…“死者”?
だとしたら、アザレア様の片割れさんはもう既にーー。

……俺の推測でしかない。黙っていよう。

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#PokeSaga#【神域イイーキルス】#【神域のイイーキルス】#救国の聖戦【支配】#神話の始まり【支配】#異界兵器の討伐【支配】#【ある草葉の枷跡】

2024-07-19 15:20:30 +0000