古代中国神話における四凶の一体。毛が伸びた犬のような姿で、熊に似た爪のない足を持っている。
何もせずに空を仰いで不気味に笑っているだけの存在。
目と鼻はあるが使えないとされ、熊に似た足もあるが歩いても走っても前に進まず自分の尻尾を咥えてグルグル回っているという。
弱者には衝突して、強いものには依拠する性格である。
渾沌とは本来、宇宙が現在の形となる前のすべてが入り混じった存在のことを言い「原始渾沌」とも呼ばれることもある。
また、本来の渾沌は凶獣ではなく、定まらない天気のような先の見えない概念が具現化された生き物とも言われる。
「荘子」には人間にある目鼻耳口の7つの穴があるが、渾沌にはそれがなくて、日頃から渾沌に良くしてもらった南海と北海の帝はお礼として渾沌に毎日穴を1個ずつ開けていったが7日目に渾沌は死んでしまったという。
後ろのラッキーも渾沌のように尻尾を咥え、カオスな光景となってます!
参考文献
山口敏太郎 「大迫力!世界の妖怪大百科」
笠倉出版社「幻獣事典」
山北篤 佐藤俊之監修「悪魔事典」
荒木正純監修「知っておきたい天使・聖獣と悪魔・魔獣」
2024-07-19 10:11:06 +0000