米軍施政権下の沖縄で警察業務を担っていた琉球警察のパトカーです。
沖縄はアジア太平洋戦争において日本で唯一地上戦が行われた場所で、1972年5月15日に本土復帰し、沖縄県として再出発するまでアメリカ軍の施政権下にありました。そのため、警察組織も「琉球警察」と言われる独自の組織が設けられ、県内の警察業務のほか、救急業務や初期には消防業務も担っていました。
警察の維持運営に当たる費用は琉球政府が負担していましたが、アメリカの統治機構で政府の上に位置していた琉球列島米国民政府(USCAR)も経費の一部を補助していたとの事です。そのため、パトカーや消防車両をアメリカ政府が供与することもあったそうです。
それ故にパトカーの車両は米軍から払い下げられたアメリカ車で占められていましたが、車体が大きく小回りが利かない事もあったので、1972年5月の本土復帰以降で沖縄県警察に改組されて以降は順次、日本の国産車輛に切り替えられていったそうです。
今回、描いた琉球警察のパトカーですが、描くに際して参照したサイトには車種についての説明はありませんでしたが、色々と調べてみたところ、おそらくはクライスラーのブランドであるプリムスのサヴォイあたりではないかと推測しています。配色は黒で車体の横には車両番号、文字表記は上に英語名で「POLICE」、その下に行政官庁として設置されていた「警察局」となっていました。またヘッドライトの他にボンネットの側面にもライトらしきものが設置されていたみたいです。
何分、参照した写真では細かい部分が分かりにくかったので十分に描けていないかもしれません。
なお琉球警察のパトカーに使われていたアメ車はプリムスだけではないみたいなので機会があったら他のも描いてみたいです。
「消えた琉球警察の“アメ車パトカー”を追う アメリカ統治下じゃ救急車もアメ車!?」(乗り物ニュース)
https://trafficnews.jp/post/118694
2024-07-17 14:31:54 +0000