ラブプラスの海外展開(北米)に合わせて作成されたのはカートゥーン。架空の都市『TOWANO town』を舞台に、MANAKA、NENE、RINKO、AKIRAが繰り広げるドタバタハイスクールライフ(自称)というものだ。『ラブプラス』の名前を冠してはいるが、今話題の「Assassin’s Creed Shadows」並みに原作の魅力を損ない、設定改悪が目立つ・・・というか改悪しかない。
まず、主人公(♂)がいない(致命的欠陥)。愛花に相当するMANAKAは天然系女子で処理され、凛子に相当するRINKOはギーク系女子で、原作の「小キック」が「ショットガン」に変更されている。ちなみに彼女の口癖は「F*ck off!」。寧々さんに相当するNENEはもはや高校生活ではなく、レストランで働くお姉さんとして描かれ、声が異常にエロい。AKIRAは「日本から来たカラテ少女」としか描かれていない(雑)。町の風景や設定も当初は日本風のようななにかだったが、数話後には完全にアメリカ風に変わってしまっている。適当杉。
話の内容も外国市場は「Grand Theft Auto」のノリなら何でも受けるだろうという安易なマーケティングからか、だいたいMANAKAやRINKOが些細な出来事(例:料理)から何かしらの建物(例:原子力発電所)を爆破してしまうことが多い。あとCIAとかエリア51(リトル・グレイ)とかもよく出る。ワンパターンすぎる。はっきり言って、この作品が『ラブプラス』である理由はない。
そのいい加減さから、配信地域の歴史的配慮に欠ける表現も問題となった。具体的には、
・図書館の静寂を乱す町の北軍の仮装パレードの騒音に怒ったRINKOがパレードに銃をぶっ放した回
・NENEが店名(デキシーズ)にちなんで南部連合の旗を店内中に飾った回
が配信会社ワーカーブラザーズで問題となり、突如打ち切りとなった。無論、最終回はない。
配信当時、4chでは「なぜ、こんなものを作るために資源を使うのか理解できない」とまで酷評されていた。
(後日談)
打ち切りから数年後、本作がインターネットに違法に公開されていたことを知ったニキがワーカーブラザーズに問い合わせたところ、「そのような作品は存在しない」との回答があり(後に撤回)、以後公式公認の著作権フリー素材として雑コラなどがたまに作られるようになった・・・らしい。知らんけど。
2024-07-11 14:37:21 +0000