◆こちら【illust/117465106】に引き続き参加させて頂きます。2期でもよろしくお願いいたします!
(8/25)メッセージお返ししました。不着の際はご一報ください。
◆セイレーネス=デュオ 男/28歳/純水大陸
記憶守のセイレーンと人間の血を引く、今代の『記憶守の里』の長。
自信家な性格で、周囲の者から悩み事を聞くと「そんなもの私に任せれば万事解決だ」と安請け合いしがち。なんだかんだしてこなしてしまう実力もある。父の真似で魔法の杖を持ち歩いているが、別に魔法を使うのに必要なわけではない。
陸に上がって湖のほとりを散歩するのが好き。いつか最愛の人と旅に出るのが夢。特に根拠なく叶うと思っている。
◆組織『記憶守の里』
純水大陸のとある湖の底にある、セイレーンが治める集落。水晶に記憶や知識を刻む『採譜の魔法』と、それを読み解き他者に与える『読唱の魔法』を使って、人々の記憶の保存・継承を行う役目を持つ。
p3にて詳細確認の上、企画内においてはご自由に取り扱いください。1期から大きく変わりませんが、所属員の制限について少々緩和しています。
◆関係者
父:キディルさん【illust/118320002】
「おかえりなさい父上。此度の旅の思い出を聞かせてくれるのかな?……母上の記憶なら可愛い弟に頼んでくれ。私の中の先代が、気恥ずかしいと言っているんだ」
母:アリア【illust/118358201】(故人)
「先代は偉大なお方だったよ。この私を育て上げた母上でもあるしね!そして幸せなお方だった……良い旅を!」
弟:クディさん【illust/120138308】
「今度はまた随分遠くが目的地なんだね。気をつけていっておいで!……まあ、3日以内には戻るとみた」
「クディもきっと大物になるぞ!なんせ私の弟だからな!」
◆素敵なご縁を頂きました!よろしくお願いいたします。
ヴィジリアさん【illust/120148930】 所属:暴風大陸
「ヴィジリアさん、良い名だね。きみはどんな知識を求めて、遠路遥々やってきたのかな?」
「よし、私に任せなさい!君の悩みを解決しようじゃないか!」
いつも里の皆へ言うように、どんと胸を叩いて宣言した。
ヴィジリアさんはきょとんと目を丸くしたように見えたが……ははは、安心するといい!私は今のところ、こうして宣言したことは、全て丸く収めてきたのだからね!
私と彼女の研究の日々は、まずは私の探し出した水晶を一つずつ読み聞かせるところから始まった。
私は都度『読唱の魔法』で、水晶に残った”記憶” ——知識だけでなく、その土台となる経験や感情を含めた思考の全てを読み込んで、彼女と古き研究者達との対話を再現してみせた。それが“記憶守の里”の存在意義であるし、複数人の記憶を上手く捌けるセイレーネスの得意分野。やはり、こうして御客人の役に立てるのは嬉しいものだ。
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何度か顔を合わせることが続くと、相手の人となりもわかってくるというものだ。
彼女はなかなか忙しない人だった。
彼女は意外と無邪気な人でもあった。
そして彼女は、とても頑張り屋さんだった。ちょっと心配になるくらいに。
「そういえば、きみはいつもそういったもので食事を済ませているけど、好きな食べ物はあるかい?陸から調達することもできるかもしれないから、ぜひ教えてくれ」
彼女が里であまり食事をしておらず、代わりに栄養剤とか固形の栄養補給食を口にしていることは知っていた。この里は湖の底にあるというのもあって、食事が身体に合わないという御客人もいる。彼女もそういった理由だろうと予想して、配慮が足りなかったなと申し訳なく思いつつ尋ねてみたのだが。
「……私がとやかく言うことではないのだけど……健康には気をつけなさい」
赤の他人から生活習慣にまで口出されたくはないだろうと、控えめに忠告してみた……結局その後も改善された気配なし。まったく、仕方がない!
「健康状態によって研究データにノイズが乗るのは問題なのでは?」
食事をする時間が勿体ないなどと言えてしまう真面目が過ぎる研究者なら、その結果に支障をきたすなんて聞けば無下にできないだろうさ。ようやくヴィジリアさんに『なるほど』と言わせて、共に食事をしてちゃんとその様を見届けてやった。今後も引き続き、それとなく経過観察をしていこうと思う。
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研究所のことも呪いのことも結晶のことも、この小さな身体で背負おうとするきみの強さを尊敬している。
しかし時にはそれらが軽く思える時もあっていいだろう?きみの悩みを解決するという約束を、私はまだ叶えられていないけれど……。
きっと大丈夫!私達なら、なんとかなるさ。
——そう信じていたのは私だけか?
『後継者の里長が必要じゃないの?私は放っておいても良いんだよ?』
ヴィジリアの何気ない言葉が、私にはひどく衝撃だった。
「そんなことを言えるのか……
であれば、"お前"には絶対に、私の子など産ませない。私がそんな無責任な男だと思われていたとは、とても不愉快だ」
彼女が悪いわけではない。わかっているのに、つい裏切られたような気分になってしまった。きみを救うと言ったのに、その手立てがわからないままの自分が情けなくて、それが一番腹立たしい。
セイレーネスとして、親愛なる友の役に立てないのは、本当に不甲斐ない。
……一人の男として、きみを幸せにすると約束できないのも。
「きみに私の名を教えておこう。呼ぶかどうかは好きにするといい。ただ、私はこれを家族以外の者が呼ぶのは許していない、ということだけ覚えていてほしい」
はっきりと伝えられなくて、ごめんなさい。私は臆病者だった。
きみに拒絶されるのは、そんなに怖くないけれど——きみが私を受け入れることがあれば、私の想いがきみを殺すのではないかと想像して。
そして私は、何も言えなくなったんだ。
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本日の陸は散歩日和——いや、私の新たな門出に相応しい旅立ち日和だ!
「——リア、これからもよろしく頼むぞ!」
弟がそうしているように、両親がそうしていたように——大切な人と共に、美しい景色をたくさん見に行こう。
そしていつか、私がきみの悩みを解決できた時には、改めてきちんと伝えるよ。
全文→【novel/22288405】
きみは私の唯一の人。
誰よりも救いたかったのに、唯一救えなかった人。
◆問題等ございましたら、お手数ですがメッセージ等からよろしくお願い致します。
2024-06-30 15:03:27 +0000