その昔、鳴虫山の梺の村では祢々という蟲の妖怪が現れ、夜な夜な人を喰い殺しておりました・・・。村で殺戮の限りを繰り返した祢々でしたが、そんなある日のこと、日光二荒山神社に安置されていた御神刀・・・山金造波文蛭巻大太刀が夜な夜なカタカタと鳴りはじめ、ある時すっと抜け出たかと思うと巨大な蟲の妖魔を相手にひとりでに大立ち回りを繰り広げたのです・・・。
驚いた妖怪は山を抜け、川を越え、沢を駆け上って逃げ回りました・・・。しかし、刀はどこまでも妖怪を追いかけ、ついに日光二荒山神社前に追い詰め、バサリと妖怪を斬り捨て、そのまま鞘にスッとおさまったのでした。この大太刀はは現在でも日光二荒山神社に納められ、人々の暮らしの安寧を見守っているといわれています・・・。
2024-05-15 15:04:49 +0000