4月26日に放送50周年を迎えました、 『ウルトラマンレオ』第3話「涙よさよなら…」より、奇怪宇宙人ツルク星人(等身大)を描きました。
ツルク星人は侵略者…というよりは宇宙の通り魔のような存在。
その両手は、以前読んだ怪獣図鑑によると、より多くの獲物を斬殺するために自ら刀に改造してしまう程に物を斬ることが大好きな、天性の殺人者のようです。
本作のゲスト子役である梅田トオル・カオルの父親や、彼等を引き取ろうとしたMACのスズキ隊員を初め、通りすがりに人間を一刀両断する凶行を繰り返し、街を恐怖に陥れます。
さらに事件現場にはレオをかたどったレリーフを残すことで殺人事件を彼の仕業に見せかけるとともにレオを挑発しました。
たまたまテリトリーに近かっただけなのかもしれませんが、父親を失った子供たちに救いの手を差し伸べた者を、再び子供たちの前で斬殺するという手口は、一切喋らない不気味な存在感と相まって、「宇宙人」ならではの悪意や狡猾さを感じる描写。
前作の 『タロウ』に登場した何処か憎めない愛嬌もある星人たちとは一線を画する、ダークな存在として描かれました。
ちなみに 『レオ』前半の宇宙人の特徴として、デザイナーさんが異なるため、等身大寺と巨大化時で姿が異なります。
劇中の設定においては、きっとムザン星人のように一部地球人に寄せたような姿で活動したいのかな、と個人的には推測。
ツルク星人も例にもれず、胸から膝下までは黒ウェットスーツといういで立ちで登場しました。
もっとも、全く人間的でないマスク部分や両腕に備えた巨大な刀は、闇夜であっても全く人間には見えませんが。
そんなツルク星人は等身大時、次なる獲物として夜道を一人往くMAC隊員を狙います。しかし、それは星人をおびき出すため、単独行動していたモロボシ=ダン。
おおとりゲンが駆けつけたのを勝負の邪魔にならないよう気絶させ、杖で星人の片目を突き刺す傷を負わせて追い払いました。それと同時に、星人が日本の刀による二段攻撃を得意としていることに気づき、レオに特訓を課します。
ツルク星人は、その後巨大化。その姿は人間らしいシルエットから大きく変化し、爬虫類然とした顔と胴体に、サムライソードやウェポンXの如き巨大な刀の生えた拳を持つ「怪獣態」とでも呼ぶべき姿に変貌。
おおよそアクションには不向きな気がしますが、流れるような斬撃でMAC戦闘機部隊を壊滅させ、修行が終わらぬままに駆け付けたレオも撃破してしまいました。
繰り出す攻撃が悉く防がれ、反撃の斬撃でボロボロにされ、波打ち際まで追い詰められてしまうレオ。
それでもなお、鳴り響くカラータイマーと共に立ち上がりましたが、遂にトドメの一太刀を受け、海中へと消えていきました。
第2話冒頭以上の敗北に、当時の視聴者たちは度肝を抜かれたと思います。
そして、決着は次週へと持ち越されました。
2024-05-08 00:40:50 +0000