ユズチカアンソロジー本『To the love of my life』へ寄稿したイラスト原画を冊子掲載順に解説していきます。(掲載イラスト一覧はこちら→illust/118410772)
作品にタイトルは付けられておらず、目次(menu)ページには「M.Kアートミュージアム〜Ⅰ.Ⅱ.Ⅲ.Ⅳ.Ⅴ.Ⅵ.Ⅶ.Ⅷ.Ⅸ.Ⅹ〜」と表記して頂きました。
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シリウス水彩紙・F4サイズ
パステル・色鉛筆・ボールペン・シャーペン使用
制作(完成)日 : 2023.01.10
作品No.Ⅲです。制作順だと4番目に描いたもの。
中学生ユズチカの隊服交換イラストです。お互いの隊服(上着)を物理的に交換している絵です。なので、ユズル君の服を着た千佳ちゃんはブカブカで肩が落ちてるし七分袖も長く見える。対するユズル君は千佳ちゃんの服じゃ小さいし肩幅足りなくて袖を通せないから、肩に羽織らせてるだけ(片手で落ちないように抑えてる)……という状況。
「隊服交換」の他にも「背中合わせ」「照れながら視線を交す」「千佳ちゃんの太もも見せ」「ユズル君の腕見せ」など、自分的萌え要素が詰め込まれております。千佳ちゃんの膝にちょこんと置かれた両手と、ユズル君の膝に置かれて伸ばされた腕がいい感じに描けたかな。(紙面足りなくて描けてないけど、伸ばされたユズル君の手の先には千佳ちゃんの隊服手袋が握られている設定です。できることなら足先と手袋まで描きたかった)
自分の絵柄的に幼いキャラクターとかほのぼのしたイラストは描きづらく、この二人のふんわりほんわかした雰囲気を表現するのはハードル高めなのですが、この本ではできるだけ幅広いユズチカを表現したかったので、この絵は二人が可愛らしく見えるように意識して描きました。
2枚目の写真はモノクロ変換したもの。
普段は黒を強調する「ノアール」加工を使うことが多いですが、この絵は雰囲気を柔らかくするため「モノ(クロ)」加工してます。どちらの場合でもカラー写真を白黒変換していることに変わりはありません。
構図的なものを考察すると……
3枚目の写真に3色の線を入れてみましたが、画面は大きく青色の2本の線で区切られていて、その中に赤色のM字型の構成線があり、さらに二人の足部分には黄色の小さな三角形空間がある……と自分は思ったのですが、どうですかね〜。
絵が仕上がった後で分析してるだけなので、最初からそんな風に考えて描いてるわけじゃありませんが……描いている時は直感でバランスを取っているので。
直線とその直線の組み合わせで発生する三角の空間って絵に空間の奥行きとリズムを生むと思うんですよね。人物ポーズには大きな動きはないけど、三角構図が大人しい動きの中にリズムを作ってくれた気がします。顔だけの絵ではこういう構成は作りにくいので、全身絵の醍醐味かなと思います。
2024-05-06 16:03:34 +0000