重巡勇者熊野で巡るソーサリーの旅~シャムタンティ丘陵⑧

栗坊主

そろそろ日没かという時刻、クリスタタンティの村に着いた熊野は休憩がてらのどを潤すために村の坂場へと入っていった。
酒場のドアを開けて中に入ったとたん、中から聞こえていた騒々しいどら声が止み、しんと静まり返って入口の熊野に常連客達の視線が集中する。
(き…気まずいですわね…)
胡散臭そうに見る者、色目で見る者…それぞれの視線が痛い。
(…こんな露出度の高い鎧を着た女が集落の酒場に現れたらこうなりますわよね…)
「ここはクリスタタンティの村だ。エールを飲んでいくなら金貨一枚だよ」
主人がそう告げると、熊野はとりあえず金貨一枚(金貨1枚支出)を主人に渡してエールを受け取り、近くのしわしわの老人の横に座った。
(このひんやりした雰囲気を打開しないと…そうですわ!)
「…まったく、この時季は道がぬかるんで嫌になりますわよね」
適当に愚痴ってみると、その作戦は成功、隣の老人がニコニコしながらあいづちをうつ。同時に、酒場の騒がしい空気が戻ってきた。
老人と会話をする熊野。老人は村はずれに住む農夫で、クリスタタンティの村の事情に精通していた。
熊野は大魔王に盗まれた「王たちの冠」について何かしら情報を聞こうとしてみるが、老人は冠が盗まれたことは知っていてもよその出来事にはあまり関心がないとのこと。それでも、酒も回って老人と冗談で笑い合えるほど仲良くなったが、老人はやがて暇を告げて立ち上がった。
「お嬢さん、この村から先は2本の道がある。ひとつはアリアンナの家のそばだが、あの女が家にいたらあんたは機転を利かせねばならんぞ。もう一つの道はリー・キに続いておる。巨人どもの領域じゃ。あんたの旅先に幸運が舞い込むことをシンドラに祈っておるでな…それと、これも旅の助けになるはずじゃ、持っていきなさい」
老人が手渡してくれたのは彼の畑でとれたリンゴによく似た果実、ボンバの実。これは普通の食事と一緒に食べることで体力点を2倍回復できるアイテムである。
その後、宿屋で食事と宿泊をする熊野。できたばかりのスカンクベアのシチューの食事に満足し、快適なベッドでしっかり休むのであった。(食事代で金貨2枚、宿代で金貨3枚支出)
食事で体力点3、良質な睡眠で体力5点を回復し、体力点14となり、翌朝再び旅立ち、村の先の分かれ道にたどり着くのであった。

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2024-04-29 09:47:44 +0000