ファルゲイ(紅の鎧):
結界展開…
緋炎…
紅灼…
裂爆!
スカイロス(蒼の鎧):
なにっ?
たったそれだけの詠唱で?
町規模の爆炎魔術が?
それが異国の騎士の戦い方か?
ファルゲイ(紅の鎧):
もちろん剣でも戦うよ。
俺は剣よりも魔法展開が苦手だから練習しようと思ってな。
スカイロス(蒼の鎧):
それで苦手?だと?
ファルゲイ(紅の鎧):
俺たちの国では剣士と魔導士の線引きがあまりないんだよ。
魔練戦器…
ここでは魔導武具と呼ぶんだったな。
その魔導武具も自分で練り上げるんだ。
スカイロス(蒼の鎧):
ファルゲイたちの国の魔導力はすごいもんだな。
我が国にも魔導騎士はいるんだが、剣を持った魔導士のようなもので、直接戦闘力は低い。
私たち騎士は魔導研究所の作った魔導武具を使うことは多いが、詠唱はからっきしだよ。
ちょうど騎士も魔導力を使うべきかもしれないと思って、魔導戦闘を勉強し始めたところなんだよ。
ファルゲイと比べたらオアソビのみたいなものだが…笑わないでくれよ?
氷結界…錬成…
ピキッ…ピキキッ…
空裂!冷波斬!
ふぅ。
どうしても絶対零度空間の錬成に時間がかかってしまうんだ。
ファルゲイ(紅の鎧):
スカイロスは錬成準備をしてないだろ?
俺が短い詠唱で大きな魔法展開が出来るのは、あらかじめ精霊界と契約をしておくからだよ。
つまり、呼べばすぐに助けてくれる約束を精霊たちに取り付けておく、ってことだな。
俺たちの国ではそれを錬成準備と呼んでるよ。
スカイロス(蒼の鎧):
そんなことが出来るのか?
ぜひ今度、ゆっくり教えて欲しい。
我が国の魔導戦力を大幅に上げることが出来そうだ。
グランジェ(金の鎧):
ファルゲイの国の技術、すごいね。
私では理解できそうにないが、スカイロスに教えてやってくれ。
それにしてもスカイロスもよく独学でそこまで到達したね。
スカイロス(蒼の鎧):
魔導研究所に入り浸ってあれこれ質問ぜめにしたから、煙たがられたよ。
さぁ、グランジェ、王家に伝わる覇王剣術、久しぶりに見せてくれ。
ファルゲイに魔導戦闘の技術を教えてもらえば、覇気も魔導と組み合わせることが出来るかもしれない。
グランジェ(金の鎧):
そうだね。
ファルゲイ、見ていて気が付いたことがあったら、教えてくれ!
はっ!
大地の全ての源よ、王国の安寧を願う我が気持ちに応えたまえ…
覇王!
連斬撃!
ファルゲイ(紅の鎧):
うぉっ!
吹っ飛ぶかと思った。
純粋な物理なのか?魔導じゃないのか?
これを魔導を組み合わせるってのは面白いな!
グランジェ(金の鎧):
よし、体も温まってきたから、組手も入れつつ、訓練を続けよう!
登場した時のグランジェたちはこちら→illust/116736662
連合王国の魔導武具で一番有名なのはトランスペアレントアーマー
→illust/115854475
→illust/115887140
→illust/116163360
2024-04-28 12:01:30 +0000