『私は『セーシェル・オオコウモリ』。よろしくね。
好きな物は…美味しいフルーツ…甘いのが良いわね…
苦手なのは夜更かしかな?夜はちゃんと寝ておきたいの。
あ、あと…カレー?っていう食べ物…アレの臭いをかぐと凄くぞわぞわするの…
何というか…命の危機を感じるっていうか…?』
インド洋南西部・セーシェル諸島を中心にインド洋の島々に生息している大型のコウモリ、
『セーシェル・オオコウモリ』のオリフレです。
オオコウモリは視覚による状況把握を行うため昼行性が多く、
このセーシェル・オオコウモリも午前中や午後遅くに活発に動き出します。
主食はパパイヤやマンゴーなどの果実で時折昆虫を食べる事もあるようです。
他のオオコウモリと同様に食用として知られており、定番の調理法の一つは『カレー』で、
インド等から労働力として連れてこられた人々がどうにか肉を手に入れようと
投石などでオオコウモリを落として食べ始めたのがきっかけでしたが、次第に人種や階層を超えてコウモリ肉の美味しさが広まり、1940年代の農園にはコウモリ狩り用のエアライフルが常備されていたそうです。
しかし1977年に起きたクーデター後に厳しい銃規制が行われた事でセーシェル・オオコウモリを狩れなくなり、
大増殖したセーシェル・オオコウモリが果樹園に押しかけ深刻な食害を引き起こすようになりました。
その後試行錯誤の末、定置網を使った狩猟法が編み出され現在でもセーシェル・オオコウモリの捕獲手段の定番になっています。
因みにセーシェル・オオコウモリの肉は他地域と異なり危険な伝染病や有毒物質の汚染は無いものの、
臭腺が苦みの原因になるらしく調理の際にはこれを取り除く必要があるそうで少々捌き方にコツがいる様です…
2024-04-13 13:55:37 +0000