『ハファ ダイ(こんにちは)!私は『マリアナオオコウモリ』だけど『ファニヒ』って名前もあるの。
好きな方で呼んでね♪
好きな物はやっぱりフルーツ!そのまま食べてもいいけどスイーツにするともっと甘くなって美味しいよね♪
それからお腹一杯フルーツを食べた後は木陰にぶら下がってお昼寝するんだ!
遠くから聞こえる波の音を聞きながらウトウトしてるとすっごく幸せな気分になれるんだ…
で、でも…最近無駄な肉が付き過ぎている気もしてて…
この間なんかインドオオコウモリに『このままだとセルリアンに食べられてしまいますよ?』って脅されちゃったし…
…やっぱり運動しないとダメかな?』
マリアナ諸島とウルシ―環礁に生息しているコウモリ『マリアナオオコウモリ(チャモロ語名:ファニヒ)』のオリフレです。
マリアナオオコウモリは『食用コウモリ』として知られており、マリアナ諸島の先住民・チャモロ族の伝統的な食材とされてきましたが、乱獲と生息地であるジャングルの減少により個体数が激減し現在では米国魚類野生生物局によって絶滅危惧種に指定されていると同時に近年マリアナオオコウモリを使った料理がマリアナ諸島のグアム島に住むチャモロ族を悩ませている奇病『リティコ・ボディグ病』の一因ではないかという指摘がなされています。
リティコ・ボディグ病は「筋萎縮や顔面麻痺、自発呼吸の困難」(チャモロ族がリティコと呼んでいた)と「認知機能の低下や躁うつ、失語症等の症状」(チャモロ族がボディグと呼んでいた)とが存在し、脳組織が変質する事でそれらの機能異常が起きている事までが確実にわかっている謎の多い病気で、その原因についての仮説の一つがソテツの一種『サイカス・ミクロネシカ』に含まれている有毒物質『BMAA』による影響です。
このサイカス・ミクロネシカの種子を粉にしてから水に晒して毒抜きする事で得られる澱粉はチャモロ族の伝統的な食事に広く用いられている他、サイカス・ミクロネシカの実はマリアナオオコウモリ等の食用コウモリが好んで食べるためその脂肪にはBMAAが蓄積されており、毒抜きの不十分な澱粉や汚染度の高いオオコウモリの肉を食べた事でリティコ・ボディグ病を発症しているのではないかという説が近年有力視されています。※なおリティコ・ボディグ病の治療法は見つかっていません…
2024-04-06 12:50:00 +0000