サイトマスターの軍曹に見送られ、アナランド王国の前哨基地の居留地から王の冠を取り戻す旅に出た熊野。
北に歩いて一時間ほどで最初の村・カントパーニにたどり着き、そこで軽く補給を済ませてから再び北を目指して出発した熊野の前に現れた丘を登っていく道と谷に沿って行く道の二つの別れ道。
そばにある木の上から助けを求める声が聞こえて見上げると…なんと高い枝に老人が乗っていた。
なんでも、エルフに似た容姿だがいたずら好きなエルヴィンという種族にいたずらされて高い木の枝に取り残された上、手持ちの紙切れ以外荷物を奪われてしまったとか。
「仕方ありませんわね…」
とりあえず老人の手助けをして木から降ろしてあげると、彼からお礼代わりに魔法の呪文の書の1ページ(本の102ページ目らしい)を渡され旅のヒントになればと詩をうたってくれる。
「そいつはそこに見えてるが、彼にはお前が見えはせぬ 黒い眼をした生き物がそっと忍んで寄ってくる 守護者だったは昔の事で今や哀れなこの運命 自由へのカギは彼の手に」
老人曰く、何ことをうたった詩なのかわからないけど、問題のカギを探し出すことに先のエルヴィンたちが熱心だったらしい。
その後、老人は熊野と別れてカントパーニへと向かっていった。
熊野は、木にハチの巣を見つけ、ハチミツと蜜蝋をいただいてから谷へ沿っていく道へと進んでいくのだった。
2024-03-24 08:27:35 +0000