ゴジラマイナスワン

つじもとひでお

ゴジラ -1.0 アカデミー賞おめでとうございます!

 ぼくも先日、遅ればせながら観てきました。何しろスピルバーグが3回観たっていうんですから、見なくっちゃ。
 見て、スピルバーグが3回観た理由が分かりました。子供のころにゴジラを見て育った世代としてはもう、たまらない作品です。ゴジラが出てきて、あの音楽(二拍子、三拍子、二拍子が合わさった変拍子)が演奏されると、「おおーっ!これこれ!」と叫んでしまいました。子供のころに見た恐怖がよみがえるというかね。これなんだよなーって感じ。SFXで物凄い映像は作ることができるんですけど、ゴジラのそれは「恐怖体験」、深層心理に訴えかける根源的な恐怖なんですよね。夢に出てくるような。それが見事に再現されていました。
 ざっくり言うと、「ゴジラ」プラス「永遠の0」マイナス「軍国主義」みたいな映画だったかな。
 戦争で戦った人たちに対する敬意を描きつつ、軍国主義はしっかり否定するって感覚は新しい時代のものだと感じました。ぼくたちは平和憲法で育ったので、戦争で戦った人たちへの敬意も軍国主義につながるものと考えがちなんですけど、若い人たちはそこがしっかり分離できていて偉いなって思いました。
 視覚効果賞を取りましたけど、視覚効果そのものはハリウッドには遠く及びません。ゴジラの真骨頂は、深層心理にまで届く恐怖体験、アングルの妙なんですよね。本当はそこが大事なんだけど、賞を出すってなると、やっぱりこの賞になるのかな。
 とにかく、おめでとうございます!
 宮崎駿先生もおめでとうございました。

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2024-03-11 04:39:46 +0000