フジリュー版#214

はるめ

麗しい表紙が結構なネタバレだったので、先月から身構えておいてよかったな~と思いました。それはそうと、フジリュー版ヒルダ嬢はアンネローゼさまと結婚したらいいんじゃないかな!←錯乱
だってフジリュー版のラインハルトさまとヒルダ嬢、一番くっつかなそうだもん! 何だかんだこんなに長いこと隣にいるのに! 「そんなに仲良くなかった」って今回言っちゃってるから笑っちゃったよ! そもそも原作からして、私は彼にとって彼女が必要欠くべからざる存在と認めていますが、二人の間に恋慕や愛欲があったかどうかは疑っています(なにしろ赤金腐なので)。
それでも原作では、ヴェスターラントの罪があまりにも重く、それが思いがけずヒルダ嬢へ縋ってしまう展開への説得力にもなっていました。フジリュー版はこの罪を回避してしまったので、今回の暗殺未遂犯の血涙による糾弾が上滑りしてしまった。いや、見殺しにしてませんが? 何ならミッターマイヤーを派遣して一度は阻止しましたが? っていう。この兵士が憎むべきはまずブラウンシュヴァイク公で、むしろラインハルトさまはその仇を討ってくれた存在とまで言えるのだから、行為がとんちんかんに映ってしまう。この事実はしっかり周知させる必要があるのでは? ローエングラム朝の権威や正当性にも関わるし。とはいえ民衆は「語られない裏話」を信じたがるものだし、彼を唆した地球教徒でもいるのかも知れないけど。
あと、フジリュー版ではヒルダ嬢がアンネローゼさまを好きすぎるのがいけない!! 未だにラインハルトさまを「弟ぎみ」呼ばわりって、関係性の最初にアンネローゼさまが来ちゃってるじゃん!! #214にして初めて描かれた二人の出会いが少女漫画そのまんまで、こりゃー仕方ないって思ったけども! むしろこっちで「恋(にも似た)」って言っちゃってるし! ジーク兄さまを大好きになっちゃうのもまぁ……、フジリュー版キルヒアイスを好きにならない方が無理だからこれも仕方ないね……。
そういうわけで、フジリュー版のラインハルトさまとヒルダ嬢の、主従や職能抜きの人間同士としての関係の意外な薄さ(と、アンネローゼさまやキルヒアイスとの濃さ)が、改めて浮き彫りになって興味深かったです。

#感想#フジリュー#赤金

2024-02-19 12:46:13 +0000