【第19話】
夜明け前、ルナ・ランディーユの瞳には星が宿る。
彼女は、月曜の訪れを告げる静寂の中で、揺るぎない決意を胸にヴィクトワール・ヴァルキュルナへと姿を変える。
世界樹ユグドラシルへ向かう彼女の足取りは軽やかで、その美しい胸には、エルフ戦士としての誇りと力が満ち溢れていた。
絵師さんは、土曜日のブルーを抱えたまま、新たな週が始まることに心を痛めている。
彼女の描くキャラクターたちは、ルナにとっても大切な存在であり、その線一本一本にルナは勇気をもらっていた。
だが今、彼女は絵師さん自身が抱える闇と対峙しなければならない。
「絵師さんが無事ならわたしは何があってもかまいません」という言葉を胸に秘め、ルナはユグドラシルの下で祈りを捧げる。
世界樹が彼女の願いを聞き届けるかのように、エネルギーが彼女の体を満たし、今までにない力が湧き上がってくる。
救出作戦は静かに、しかし確実に進行する。
ルナは、絵師さんが描くキャラクターたちの笑顔を守るため、そして絵師さん自身の笑顔を取り戻すために戦う。
闇の脅威が彼女に迫るものの、ルナの心は揺るがない。
その勇気は、絵師さんの心にも届き、彼女の憂鬱を少しずつ晴らしていく。
絵師さんの部屋には、ヴィクトワール・ヴァルキュルナの戦いの光が差し込み、彼女の心にも春が訪れる。
絵筆が再び躍動し、彼女の描く世界には温かな光が戻る。
そして、絵師さんの溢れる笑顔が、ルナにとってのHAPPY ENDとなる。
月曜日の憂鬱を神秘の力で払いのけ、ヴィクトワール・ヴァルキュルナは新たな週の始まりと共に、再び戦いに身を投じる。
彼女の孤軍奮闘は続くが、その心は決して孤独ではない。ユグドラシルの下で結ばれた絆が、彼女を強くするのだから。
2024-01-28 15:01:28 +0000