昭和レスキュー

適当谷損気(喪中)

自衛隊、警察と来れば、消防も描かないと…と思い、ここ数日グダグダ描き進めていたのがこれ。
東京消防庁特別救助隊の初代フォワード救助車(レスキュー車)です。
絵本や図鑑などでよく見る消防レスキュー隊ですが、どんな組織なのかと言いますと…(以下Wikipediaより)
全国の消防本部、消防署等に(ポンプ隊との兼任も含めて)設置され、人命救助活動を主要な任務とする消防レスキューこと特別救助隊。
主に火災や交通事故、労災事故など日常生活内で起こる災害から洪水や土砂災害等の自然災害、河川や山間部で起こる水難救助及び山岳救助、震災など大規模災害、更にはNBC関係(核兵器・生物兵器・化学兵器)のテロや災害まで、ありとあらゆる人命救助事案に対応しています。
特別救助隊は、消防士の中でも優れた気力や体力、判断力を持ち、消防学校の救助科での研修または同等の訓練を受け、高度で専門的な知識と救助技術を備えた者により構成されています。
特徴としては活動服はポンプ隊や救急隊と異なり、摩擦などに強い素材を使用し刺し子が取り入れられた暗い中でも目立つオレンジ色の“救助服”であり、救助資機材を積んだレスキュー車に乗車します。
特別救助隊のルーツは昭和初期まで遡ります。
当時、従来の火災による死者はその殆どが焼死者だったのですが、1932年に発生した白木屋火災では焼死者0人、窒息死1人に対し、墜落死13人、負傷者67人という大惨事となりました。警視庁消防部(※東京消防庁の前身。当時の消防は警察の一部)・神田消防署は、これを契機として1933年、救助車とドレーゲル式呼吸器や防煙マスクなどの救助資機材の寄贈を受け専任救助隊を新設し、本格的な人命救助活動(当時は主に火災現場での救助)を開始。芝・麹町・本郷・下谷(現在は上野)・深川消防署にも試験的に配置されるも、後に太平洋戦争の影響で防空消防に全力を入れることになり廃止。
戦後の1948年、消防組織法の施行に伴い、警視庁消防部が分離され、東京消防庁が発足。
一方、名古屋市消防局では1949年に本部直轄の救助部隊「局救助隊」(後に特別消防隊)を設置しています。
1955年、東京消防庁はこの年の2月に発生した聖母の園養老院火災を契機として、人命救助の必要を認識したため、専任救助隊の再度運用を開始。
しかし、予想を超える重大事故が多発し救助要請が増えた事で、火災ではなく災害現場の人命救助に特化した部隊が必要と考え、東京消防庁は陸上自衛隊習志野駐屯地の空挺部隊から技術を学び、独自にレスキュー技術を完成させていきます。
この他にも、京都市消防局は1962年に専任救助分隊3隊を配置、1963年には横浜市消防局が陸上自衛隊富士学校への人員派遣と救助研修を始め、1964年に人命救助の専門部隊として「消防特別救助隊」(横浜レンジャー)を創設、大阪市消防局も1965年に人命救助を優先した消防特科隊を設置、1966年には千葉市消防局が横浜市消防局に指導を受け特別救助隊を設置と火災現場での人命救助に重点を置いた救助隊が全国各地の消防本部にも創設され始めます。
そして1969年、東京消防庁麹町消防署永田町出張所に特別救助隊(東京レスキュー)が設置され、運用開始。この救助隊は後にホテルニュージャパン火災で活躍した精鋭として知られることになります。
1986年には消防法改正により『救助隊の編成、装備及び配置の基準を定める省令』が示され、全国の消防に人命救助を専門とした救助隊と、人口10万人以上の地域にはさらに高度な特別救助隊を設置する事が法制化されます。
加えて、東京消防庁は、1995年の阪神・淡路大震災を教訓に、震災といった大規模災害等に対応するべく、1996年に特別救助隊等から選抜された特別な技術・能力を持ち、高度な救出救助能力を有する隊員や装備で編成される消防救助機動部隊(=ハイパーレスキュー)を創設。2020年4月時点で、東京都内には特別救助隊23隊とハイパーレスキュー5隊、即応対処部隊1隊が設置されています。
全国の消防本部の中でも、東京消防庁では特別救助隊の養成に特に力を入れているために“最難関”と呼ばれる厳しい適任者選抜を通過し、更に“地獄”と評される「特別救助技術研修」を修了する必要があります(40日間かけて徹底的に叩き込まれるが、体力の問題や負傷等によりドクターストップがかかる落伍者も僅かにいる)が、修了しても直ちに隊配属とはならず、特別救助隊に欠員が出るか、増員に伴ってやっと配属となるそうです(まずははしご隊等に配属されることも多いとか)。
東京消防庁・特別救助隊は日本各地や台湾・中国の救助隊や海上保安庁の特殊救難隊などに救助技術の指導を行っており、創設に携わっているとのことです。
さて、今回描いた初代フォワードですが、東京消防庁のレスキュー車としては、比較的初期の車輛のようです。
参考にしたのは昭和のリアル絵本なのですが、フロントバンパーがノーマルっぽいし、ウィンチが付いていませんね。
後に二代目フォワードベースのレスキュー車も登場するのですが、そちらはウィンチ付きバンパーになっています。
この頃は試行錯誤していたのでしょうか?
お粗末様でした。

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2024-01-25 09:41:14 +0000