猿渡哲也先生のマンガ「高校鉄拳伝タフ」および「TOUGH」に登場する格闘家で、朝昇は「あさしょう」ではなく「ちょうしょう」と読みます。
本名は朝田昇。東京大学法学部を卒業し司法試験にも合格した経歴を持つエリートサラリーマン(弁護士?)でしたが、ある日たまたま見かけた不良少年たちの狼藉を正義感から注意したところ逆にリンチに遭ってしまい、暴力に対する己の無力さを痛感。それを克服すべくマナブさんの運営するシュート・ファイティング・ジムの門を叩きます。その際の言葉足らずな物言いによりマナブさんからの手荒い洗礼を受けながらもたゆまぬ努力により着実に実力を伸ばした彼は、決して恵まれているとは言えない体格をものともせず、やがて名の知れたプロレスラーをも一瞬にして二度とリングに立つことができない状態に破壊し尽くしてしまう程の戦闘力を身に付けます。
キー坊との「死合い」では限りなく引き分けに近い敗北を喫したものの彼との友情と培い、その後もT・D・Kに参戦して大活躍、準決勝でガルシアの規格外の身体能力の前に敗北はしましたが自身の格を落とすことなく読者の印象に残る戦いを繰り広げました。しかし続く「TOUGH」ではアドバイザー的な立場として登場しキー坊の修行を手伝う途中で猿空間入り…。まぁクロちゃんみたいに再登場からの即愚弄という雑な扱いやなかった分だけマシと言えるんやけどなブヘヘヘヘ。
冷静に相手の弱点を見抜いたり巧みな話術で心理戦を仕掛けるなど知的な戦闘を得意としますが、最も恐るべきは攻撃を躱しつつ達人級の武道家の打撃と同じスピードで繰り出される見えざる組み付き(通称「神速のタックル」)から相手の骨や腱を一瞬にして破壊する数々の関節技。特に必殺技の「毒蛭観音開き」は文字通りの「必殺」技(相手の背中に張り付き、肋骨を鷲掴みにしながら親指で一本ずつヘシ折っていく技「毒蛭」を仕掛けた後に、朝昇の全体重と背筋力を乗せて「毒蛭」でヘシ折った肋骨を左右後方に力いっぱい引っ張り解放骨折を引き起こす荒業。これにより「毒蛭」によりヘシ折られた肋骨が胸板を突き破り体外に露出することで大量出血、肋骨と胸筋を完全に破壊された相手は確実に戦闘不能となる)のため回想シーンでの「名の知れたプロレスラー」との戦い以外では結局使われることはなく(一応キー坊に使用しましたが発動前にキー坊の「逆毒蛭」により不発に終わっています)、そのあまりの規格外の強さの設定のために猿渡哲也先生も扱いに苦慮してしまったのではないでしょうか。
モチーフとなったのは実在の格闘家・朝日昇氏。差分は作中でも度々見せた眼鏡を掛けているバージョンです。
2024-01-21 05:53:55 +0000