「もうすぐ墜落する!脱出艇に急ぐぞ!」
次の瞬間、突然右腰背中に強烈な激痛が走る。
驚いて地面へと倒れる。
......何が起こったのか、すぐには分からない。
どうやら、右腰背中を重機関砲の砲弾で撃ち抜かれたようだ。さらに、両脚を切断されている。
エザライシム・ライガーが、敵兵二名を迎撃し、殺害した。
「お、おい、あんた......」
大量の血液が床へと流れる。
「兄さん...... どうやら、俺はここまでらしい......」
「馬鹿言うな!まだ助かるかもしれないだろ!」
「......これはもう、無理だ......」
「兄さん、俺を置いていけ」
「なっ」
「......そうでないと、あんたは助からない」
「馬鹿野郎!」
「俺はもう...... い、意識が......」
「......」
「......なあ、兄貴」
「......なんだ」
「......もし、また生まれ変わったら、兄貴のこと思い出せるかな......」
「......当たり前だ、兄弟」
「......俺は、生まれ変わっても、絶対に兄貴のこと忘れないからな...... 絶対に思い出してやる、例え記憶がなくなっても、絶対に思い出してやる......」
震えながら力強く言った。
「......ああ」
「......」
意識を失った。どうやら、息絶えたようだ。
生き残ったエザライシム・ライガーは、脱出艇へと急いだ。
仲間の部隊と合流し、宇宙戦艦から脱出した。
そのすぐ後、宇宙戦艦は空中分解、爆発した。
2024-01-12 11:54:39 +0000