惜しまれ1

Satoshi

鉄道の廃止ではないが、今からちょうど1年前、松の内は明けてもまだ正月気分が完全に抜ききれない時に、名古屋市中区大須にある名物書店が惜しまれながら閉店となった。
自他共に認める、公式が自社グループ内の店舗の中でも独特な「尖った品揃え」に徹した店づくりということで大勢のファンに愛された店だったが、ここ数年は来店客や売り上げが減り、コロナ禍で大須という地域への来客が大きく減ったのも一因だということらしい。
わたしも何かと思いがけない発見や思い出のある店だった。何しろ、駅西のアニメショップには在庫がなくても、この書店には店頭在庫があってゲットできた、ということが何度もあったからだ。
一部の商品ジャンルはグループ内の別店舗に継承とのことだったが、それはほんの一部のジャンルに留まり、わたしが気に入ってたジャンルのコーナーは別店舗に継承されなくなり、このグループでは取扱いがなくなってしまったようだ。
営業最終日、「あ、この人のこんな本あるんだ!」というのを見つけ、最後の買い物を楽しんだりした。その本は他社他店でももう入手不可能な本だった。わたしも会計を済ませてからも、何度も惜しむ気持ちが止みませんでした。
閉店後、翌日にはもう店内はきれいさっぱりに撤去され、その後ビル内も改装され、別系列のリサイクルショップになった。
1年もたたない間、半年間で早くも書店の記憶が薄まりつつあるくらいビルの外観以外何も痕跡が残ってない様になってしまったが、やはり書店が消えてしまったのはあまりにも寂しいものだった。
早くからオールマイティななんでも書店にせず公式が「尖った品揃え」でイメージ付けして固定ファンに愛される店ですら、閉店を余儀なくされたことは、本当にショックだった。逆に、そういう店づくりも固定客が一度離れると途端に淘汰されていくのだと、気づかされ、得意としてたマニアックなジャンルも閉店イコール風に吹かれるように顧みられなくなるのも、思い知らされた。

一応、後日後継店舗でも、全く別ジャンルですが「あ、こんな本あるんだ」ということでゲットしたものや、公式SNSで通知があった催事などに足を運んだこともありますけどね。

#のぞみのレクイエム#さよなら運転#廃止#赤鉛筆

2024-01-02 01:35:00 +0000