企画元様
オラクルリースの果てより【illust/111876852】
(1/1 承認頂きました。主催様ありがとうございます!)
名前:冥阿・ティエン・シェンゾ(めいあ)
年齢:18歳 身長:160㎝ 性別:女性 加護:霧隠れ 所属:平野
一人称:私 二人称:貴方さま、貴女さま、~様など
父:汨羅【illust/113051202】 種族:ティエン・シェンゾ
(お父さまは何をするにも一生懸命だけれど全部がどこかズレてらっしゃるの。
でも常に全力で私を想って下さってるのがわかるから、この方がお父さまで良かったなって思えるのです)
母:マイアさん【illust/113200042】 種族:ダークエルフ
(お母さまは今日もお美しい♥
……同じものを食べて同じだけ動いているのに、どうしてこんなに違うのかしら?不思議だわ、そして哀しいわ…)
(昔からお母さまに「よくできたね」って頭をなでて褒めてもらうのが大好き。
お母さまは私がなにも言わなくても、いろいろ察して下さる不思議な力をお持ちなのよね。どれだけ救われたかわからないわ)
弟:ユイラくん【illust/115500455】
(腕っぷしの強さは、特にその怪力は私でも歯が立たないけれど、ちょっと抜けていて怪我が絶えないのが心配であり、
同時にとっても可愛いのよね…ついつい頭をなでなでしちゃうのです)
素敵なご縁を頂くことが出来ました!
女の子らしくなくても、自分らしくで良いんだと教えて下さった唯一無二のお方です。
ミオさん【illust/114746756】
今思えば、初めてあの瞳と視線が合ったその瞬間に、私の心は奪われていたのでしょう。
ああ、恥ずかしいわ、やってしまったわ。だって今日、街で見かけた殿方があまりにも素敵な方だったから。
きらきら輝く白銀の髪が靡いている先に、ふっと目を向けた時にお見かけしたの。今まで出会ったことのない、透き通るようなイメージの殿方。
なんて素敵な方なのかしら。白と青の色の中で、映えるような双つの朱殷がこちらを見て———こちら、を、見て?
ああああ、待って、ダメ、いつもだったら物陰から覗くだけなのに、油断したわ、うっかりしていたわ、何てことでしょう!
目 が 、 あ っ て し ま っ た ! ! !
……そうして、私は今、猛烈に反省しています。
いくらなんでもあれはないわ。いくら気が動転していたとはいえ、初対面、しかも目があっただけ、それだけだったのに。思い切り霧でけむに巻くように逃げ出してしまったわ。あああ、なんて失礼なことをしてしまったのでしょう!?
お父さまに相談したら、ちゃんと「ゴメンナサイした方がいいと思う」って。私もそう思います。でも、お名前どころか、ただ街で見かけただけのお方に、どうやって謝ったらいいのかしら……。
そうだわ、街でお見かけしたのだから、街で張り込んでいれば、もしかしたらまたお見かけすることがあるかもしれない!大丈夫、手負いの魔物の追跡も、潜伏も、私は大得意なんだもの!
ひとこと「ごめんなさい」ができるまで、私、頑張ります!!
たしかに追跡も潜伏も大得意な私、あの後たった数日張り込んだおかげで無事にあの素敵なお方を見つけることができました。それは出来たのだけど……肝心なことを失念していました。
どうやって謝罪すればいいのかしら!?
喋ることを禁じてしまった私、とうぜん話しかけることが出来ないのは当然だけれど、お手紙を渡すにしても、置手紙では誰からの謝罪かも分からないだろうし、かといって直接お渡しするのはハードルが…ハードルが高すぎます!
あのお方にしてみれば、ただ目が合ったなーと思ったらいきなり霧を噴射して逃げ出した不審者なんですもの。そもそも覚えてらっしゃるかも定かではないのに。ああ、でもあんな失礼な振る舞いをしたのは私なのであって、一言、ひとことだけでいいから「ごめんなさい」と…それだけ伝えたいのに!
そんなことを考えながら、あの方をただ遠方から見つめるだけの日々がもう一週間を迎えます。ど、どうしよう……もうあの方の行動パターンや住んでいるお家や交友関係みたいなものがうっすら見えてきてしまうくらいになったのに、話しかけられないわ、お手紙すら置けないわ、———このままじゃ私、ただの付きまといなのでは?
今日はいつもと違う道を通って行かれるのね。街道を大きく外れて、向かう先——。
やだ、嘘でしょう!?あの洞窟は中型の魔物の巣穴になってるのに!「入ってはダメ」と、そう声をかけることが出来ない自分が恨めしい——!!
「初めまして捕まえた!助けてくれてありがとう!」
ああ、なんてことなんでしょう。私、気付かれていたんだわ。そして、なんていう人なんでしょう。身の安全を賭して、私が助けに入るかどうか試すだなんて。
私が助けに入らなくても、きっと同じ笑顔で魔物と対峙したのかもしれない。なんて美しくて——危うい笑顔なのかしら。
なんて言葉をかえせばいいのかわからなくって、私はどうしてもどうしても伝えたかった一言だけ書いて渡しました。
「あのときはごめんなさい」
ミオさんとおっしゃるのね。初めてお互いに自己紹介が出来ました。
それから彼は練習台になると申し出て下さいました。いわゆる、「コミュニケーションの練習」として、私とお話して下さるって。思えばお話しする相手といえば、家族以外とはお母さまの「坊やたち」や、通っている商店の奥様たちばかりだもの。同世代の、特に異性との交流なんてほとんどないのです。
よろしくお願い致します!細かい日時や場所を指定して、額を地面に付けながらお父さま直伝の土下座をしたら、ずいぶん困惑されてしまいました。最後には笑って頂けたから、良かったのだけど。あまりしない方が良かったのかしら、土下座……?
たくさんお話をさせて頂きました。ミオさんは変わったお方で、魔物退治のお話を楽しそうに聞いて下さいます。女の子らしくないって思わないのですかと聞いてみたのだけど、今の君の方が面白いからそのままで、とおっしゃって下さって。私が私で良かったと思っているって。何でかしら、ミオさんの言葉は心の中にするりと入ってくるのです。そのお言葉、冥阿は宝物にしてしまっておきます。
私、楽しすぎて忘れてしまっていたのです。私の時間の長さと、ミオさんの時間の長さが違うということ。いつかお別れの日が来てしまうってこと。
でもね?貴方から頂いたこの髪飾りも、いつか壊れてしまうかもしれないけれど、貴方から貰ったものは、何一つ取りこぼしてはいないの。貴方の言葉、仕草、その髪の一筋に至るまで、全て私の中に大事にしまってあるの。
時間なんかに奪わせない。私の幸せは、ぜんぶ私の中につまっているから。
{だからお母さんは残されても死ぬまで旦那さまと一緒なのよ}
「重さ具合は夫婦で一緒だったね」
2024-01-01 08:21:42 +0000