前回までのお話。アリスモチーフでマスコット兼看板娘の作成に臨んだが、どうにもいまいちパッとしなかった。杖、ブーツ、おめめ、と好きな要素を突っ込んだらいつものようにかわいげのないデザインに仕上がってしまったのだ。とてもよくない。が、だ。こればかりはどうしようもないのだ。俺という人間がかわいげのひとかけらもないのだ。そんな人間がかわいげのあるものを生み出せるわけがないではないか。そもそもせっかくのアリスモチーフなのだからエプロンドレスは外せないではないか。とは云ったもののだ、エプロンドレスに金髪ではもうアリス以外の何者でもない。それでいいのか?もちろんいい。なんだかんだやっぱりアリスにこだわりたいのだよ、おいらのスタート地点だからね……。そこで、だ。今一度初心に還りシンプルなアリスを描いてみる。……もうこれでいいんじゃないかな。中途半端に改変してよくわからないものになった前回。中途半端はよくない。いっそまるっとひっくり返そう。そういうことになった。ということで本来西側のデザインであったアリスを東側に威光、青と白というカラーリングを赤と黒に。するとどうなる?そう、原形がない。しかしアリスという概念に欠かせない鍵は継承してるのでなんとか許してほしい。継承というのは誰でも何でも引き継げるものではなく、定められた才能に依って振り分けられるのだ。この子には間違いなくアリスの因子がある。その名もアレクちゃん。潰えるその日まで看板を背負い続けてもらう。そういうつもりであった。しかし、だ。何か引っかかるのだ。何とも言えない違和感というか既視感というか。そして気付いたのだ。アレクが自分の他のキャラにちょいと被っていることに。そうなると話は別だ。わざわざ似たようなキャラを生み出す必要もなく、じゃあそいつに看板娘やってもらえばいいではないかとなってしまう。俺は悩んだ。まぁまぁ悩んだよ。そして結論に至ったわけだな。そうだ、ひとまずは保留にしよう。そうしよう、とな。
2023-10-31 05:52:11 +0000