パー子は1号に大みつのことをしつこく訊いた。
「ねえ1号、須羽さん下の名前なんていうの?」
「えっ…光雄だよ、みつお。字は違うけど、ぼくと名前の読みは同じ、"すわみつお"なんだよ。だからぼくは小みつで、彼は大みつ兄さんて親戚は呼んでるんだよ」
「ええっ?そうなの?彼も須羽みつおさんなの?ステキ!」
「ステキじゃないよ、名前が同じだとけっこうめんどくさいんだぜ。親戚が集まった時は、誰のことを話してるのかわからなくてややこしいんだよ」
「ステキよ!あんなお兄さんが親戚にいるなんて、もっと早く言って欲しかったわよ!また会えないかな〜」
パー子がウキウキしているのを見て、1号はシラけてさっさと帰宅しようとした。
17. 標的になった須羽満夫
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2023-08-27 01:26:57 +0000