朝ドラ『あまちゃん』の東京編⑩

長崎好太郎

映画「潮騒のメモリー」(リメイク)は、鈴鹿の娘役を決めるオーディションの一般公募にアキも応募。水口は河島に内部事情を聞いた。表向きは一般公募だが、実際は小野寺薫子の出来レースで、河島はカナヅチの小野寺の、水中シーン吹き替え要員でアキが書類審査に合格するだろうと伝えた。憤慨した水口の前に現れた荒巻は、アキの吹き替え要員案を、天野親子に説得すれば「悪いようにはしないから」と言い残して去った。
一方、夏が倒れ北三陸に駆けつけた春子は病院で、夏の手術が終わるのを海女クラブや町の人々と「いつでも夢を」を歌って待った。そこへ執刀医が現れ皆を睨みつけ、マスクを外し手術は「成功」と伝えた。東京のオーディション一次審査で、夏が気がかりなアキは台本にある「母ちゃん、親孝行できなくてごめんなさい」というセリフを、目を潤ませながら渾身の思いを込めて熱演。審査員の一人、鈴鹿を驚かせた。
二次審査を終えたアキは、会場裏の無頼鮨で働く種市を呼び出し、「今日ならいいど。ママもパパも、家さいねえの」と自宅に誘った。自宅で2人きりのところに、春子から電話が入った。アキ以外の人の気配を感じた春子に、アキは水口だと嘘をついてごまかしたが、2人が交代でシャワーをしている間に、春子は水口の「今日は直帰する」という留守電を確認。水口にすぐ自宅兼事務所に戻るよう命令した。水口と正宗が自宅に駆けつけると、2人は仲良く玉子焼きを焼いていた。水口は、「当分の間、会うのはおすし屋だけ。メールも目をつぶる」と告げた。
最終選考は、小野寺とアキの2人が演技審査を受けた。審査員たちが選考の中、荒巻は「商売人になりきれないもう一人の自分が、アキで映画を撮れと言っている。吹き替えで使ったら、また後悔する」と本音をこぼし、アキがついにヒロインの座を射止めた。
アキは映画の撮影に向け、日舞や生け花をはじめ訓練の忙しい日々が始まった。リハーサルでは、荒巻監督が4キロ離れた港から病に倒れた鈴鹿の部屋に駆け込む演技をするアキに「足が生まれたての鹿みたいになってるかもしれない」と演技指導し、布団の中の鈴鹿は爆笑。そして、いよいよ撮影スタート。

#のん#能年玲奈#あまちゃん#漫画風イラスト

2023-08-26 06:10:10 +0000