絵コンテ用イラストシリーズ「入笠山の婦人会」より「こまくさ夜会」

オリジナルアニメーション作品
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ピアニストの叔父・春原史郎の息子、看護夫兼栄養士の春原辰雄と婚約中の女流新聞記者・瀬戸内絹重は、たまたま史郎と二人で辰雄にサプライズをするために汽車で一山向こうの村まで出かけていた帰り道、汽車の窓から辰雄の姿が見える。

しかし汽車が停まる駅は彼のいる場所よりも数千メートル離れている。絹重は窓から身を乗り出して辰雄を呼ぶが彼は気が付かない。

そこで絹重は走る汽車の窓の縁に乗り、彼のいる土手めがけて汽車から飛び降りる。昔の事なので汽車の速度も数十キロ遅いのが救いだ。

史郎は真っ青になって窓から外を見る。絹重はコロコロコロと土手を転がり落ちる。辰雄もやっとそれに気がつくが、恐ろしすぎて声が出ない。絹重はもう死んでしまったのか?誰もがそう感じる。

史郎も意を決して絹重を追う様に窓から身を投げ、運良く土手に着地。

しかし絹重の元に行ってみると、彼女は無傷で痛い顔ひとつる事なく、微笑んで体の煤や泥を払いながら立ち上がる。

この後色々とあるが、いざ辰雄にサプライズプレゼントをしようとした時に、辰雄は「絹重さんはもしかして、ダディー(史郎)と恋仲なのではないか?」ととんでもなく勘違いな不安を抱く。

そして、もしそうだとしてもここ最近は自分の仕事が忙しくて結婚前だと言うのに絹重の側にいてやれなかったから、絹重に淋しい思いをさせてしまっていた自分に責任がある、と辰雄は自分自身を責める様になり、「今のダディーは僕と12しか年が変わらない。しかも思いやりも愛もある立派な人だ。絹重さんの心がダディーに動くのも無理がない。ダディーならきっと絹重さんを幸せにしてくれる。絹重さんに本心を聞こう。もしそれが本当ならば、辛いが僕は彼女から身を引く」

と心に思う。辰雄は絹重の家庭状況は全て知っているし、彼女に否はないと、たとえ何があろうと、彼女からは一銭もとらない。むしろ最後の償いとして、彼女に良い医療を受けさせてあげたいと思って、人知れず涙を流す。

しかし後にそれがとんだ辰雄のごかいだったと言うことを知り、辰雄は恥じて笑いながら絹重や史郎に謝罪をし、全員も大きな声で笑い合う

というシーンをまずは書き始めている。

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2023-07-31 16:00:41 +0000