全高8m
ハッシュillust/109292665
が
バイティングドッグスを創設するにあたり
乗機として用意した騎体。
ベース騎は
廉価版ウーガーillust/108934457
であり、
魔導騎技師ユーリillust/109181064
の協力を受けて
ハッシュの体格に合わせた操縦席の改装や
武装の搭載、足回りの改造を施している。
また、炭鉱を出立する際に譲り受けた
高品質な天然ゼオジストに炉心を交換しているため
出力自体は実は優秀だったりする。
その出力を最大限に活かしたのが、新規設計された足回りである。
浮遊魔術を足底部に組み込んだ脚部は、
騎体をわずかに浮かせてホバー移動を可能にする。
フットペダルの操作ができないハッシュでも
スムーズに操作が可能で、積載能力の割に機動性も優秀。
逃げ足が肝心なゲリラ戦闘では大いに役に立つ。
その一方で浮遊魔術の発動中は踏ん張りが効かず、
腕部のパワーに劣ることもあり近接戦闘における
剣戟では一方的に押し負けてしまうのが難点。
魔力消費も嵩むため、最高速を発揮できる時間は
それほど長くはない。
浮遊術式の出力を上げればジャンプも可能だが
燃費はよろしくないので、基本的には平地戦を得手とする。
普通の脚部としても運用できるが、その際の歩行性能は
標準仕様騎には大きく劣る。
強力な飛び道具を駆使した援護射撃を主軸に、
一撃離脱の格闘戦能力を備えた騎体、といった調整である。
足回りが短くなり、腰の可動がオミットされて
胴も短縮されたため原型機よりも小柄になっている。
低重心化が進み安定性が増したほか、
相対的に腕が長くなっている。
総じて、お世辞にも高性能とは言えぬまでも、
技量に劣るハッシュが戦場で生き延びるための
入念な調整が施されたよく整った騎体である。
本騎を購入、改造するための資金はハッシュ自身が
給料をこつこつと貯めたものではあるが、
それに加えてオリアンデル鉱山の鉱夫仲間たちが
集めてくれた餞別も少なからず含まれている。
粗末な騎体とは言えど、そこに込められた思いは
決して軽くはない。
武装
大型バリスタ
ウーガーの腹部に搭載された城塞用バリスタ。
両腕の膂力でテンションをかけて各種のボルトを投射する。
重心付近に固定したことで、照準の安定性や反動制御には
優れる一方で、照準の自由度、取り回しには劣る。
また、この武装を胴体に組み込んだことで
腰回りの可動がオミットされ、運動性能にも制約が発生しており、
本機の運動性能低下の一因ともなっている。
射撃時には、脚部の浮遊術式を解除して足元を
接地させることでさらに弾道が安定する。
この武装の導入に伴い、頭部の鉄格子の一部を改造して
アイアンサイトが設置されている。
ウォーピック
と、いうよりも鉱夫仲間からプレゼントされた
作業用魔導騎が用いるツルハシそのものである。
重量の割にリーチが短いのが難点ではあるものの、
岩盤を砕く鋭い先端は武器としても十分な威力があり、
標的によっては逆端のハンマーでの打撃と使い分けが可能。
その形状から敵の剣戟も凌ぎやすいなど
意外にもなかなか有能な武器である。
二本一対で用い、逆手に構えることでホバー移動をサポートする
ストックとしての役割も果たす。
可動域の制限や足回りの軟弱さのため、打ち合いには弱いが
速度を乗せたヒットアンドアウェイに活路を見出せるだろう。
煙幕弾
脱出時や強襲時に活躍する撹乱用武装。
手投げ弾の要領で投擲して使用し、濃密な煙幕で視界を遮る。
ウーガーは開放式の操縦席であるため、
手元で爆破すると自分も煙を吸い込んでしまうのがネック。
両腰に計6個携行。
ウッドシールド
タルダス
の残骸からでっち上げた簡易シールド。
軽量だが金属盾ほどの堅牢さはない。
自壊による衝撃吸収のほか、なにげに魔法防御にも優れるため、
遠距離戦が主体の本機には思いの外マッチしている。
両下腕に装備され、騎体の修理費を節約するための
身代わりとして酷使される。
その時々で戦場で拾った廃材を活用して
補修するため、形状も性能も都度変化する。
2023-06-25 15:56:53 +0000