「アイザック、また水に融けてる」
「… … 」
「おい、」
「あ… … 、シルフィーか。
俺、融けてた?」
「バカなのか」
「ひどいなぁ。でも声かけてくれたのは
心配してるからだよね」
「神官がいなくなるとめんどくさい」
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ハールーンヌール国の水の神官、アイザックは水の精霊と人間とのハーフ。
水は色んなものを鏡のように映す。姿を流動体から気体、固体に変幻する。
水なのに水ではなくて、水でないのに水である。
水にとけた色はどうあるのか。とけてなお、個であり、それでも水の中で他と同化したり。
アイザック自身も精霊と人とのハーフということで、自分がどちらにも親しみを持ち
愛おしい気持ちがあり。
しかしそれとは裏腹に、どこに属しているのか?
同じなのか?異なるのか?
同じであり、同じでない。
異なるのに、異ならない。
同じと思っていたものから、異なると認識され
異なると思っていたものから、同類と言われる。
アイデンティティとか性の多様性とかダイバーシティにもつながる
アイザックを通して見えてくるもの。
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上記、タイトルタグに込めてるものです。
長い!
2023-03-21 14:19:02 +0000