こちらの企画【illust/101528139】の
第2期4匹目(新規家系)で参加させていただきます。
※現在※3/11…承認頂きました
「丁か半かッ!!…くくっやはり博打は面白いのう…」
「イカサマをする奴ぁ…失せろ」
【名前】ジンガ
【性別】♂
【年齢】40
【種族】ヒス〇ダイ〇ンキ
【体長】標準より少し大きめ
【所属】水の国
奇病数…【3】
一人称…ワシ
二人称…手前、あんた
オーフィで悠々自適に暮らす遊び人。
賭け事が大好きでどのような状況でも
博打勝負を挑む。普段は明るく調子の
いい性格だがイカサマを働く
者に対しては元の種族通り
非情で冷徹な性格になる。
両親は生まれた直後に奇病で
同時に亡くなりほぼ天涯孤独。
生きるのも死ぬのも博打だと
思っているので奇病に対しての
恐怖心もあまりない。
こんな遊び人に言い寄る運命の番
なんているものか…と思いつつ、
男は今日も一人また賽を投げる。
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「今の世は生きるも死ぬも運次第
じゃけえ…この瞬間を生きてる手前さんに
会えた事自体…運がいいってこった」
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3/17…素敵な縁に感謝致します!
カペラさん【illust/106204304】
「ねえねえ、それって何?」
「…だからお嬢ちゃんにはまだ早いけんのう…」
最近博打仲間といつも通りに勝負していると
プ○リルの若い女子が…文字通り絡んでくるようになった。
どう考えてもカタギにしか見えない生娘が
何故ワシに声をかけてきたのかとんと見当が付かんが…
「ねえねえ、わたしにもやらせてよー!」
帰り道にもついてくるのに観念した
ワシは彼女を家に連れていき
ワシの生い立ちやいかに自分が
碌でもない事をしているのかを
彼女に語り、関わらない方がいいと諭した。
一瞬寂しそうな顔をした後の事だった。
「見てて楽しそうだった!カペラにもできるかなあ?」
今まで向けられたこともなかったあまりにも眩しい笑顔。
ワシは賽子を取り出し、ルールを教えて賭けをしないという
条件で遊び始めた。数字が出るたびに喜ぶ彼女の姿は
まるでもっと幼い子供のようだった。
帰った後は、なぜか懐が少し冷えるような
寂しさがこみあげてきた。
それからほぼ毎日カペラはワシの家に来て
色々な賭け事のごっこ遊びをした。
賭けをしていないのに、彼女と遊んでいるときは
違った気持ちになる事に気づくにはそう時間はかからなかった。
話を聞くと月の国から来ていて、身寄りがないという事も知った。
苦労をしていると知ると、カペラの言葉
一つ一つにも重みを感じるようになっていた。
「ねえジンガさん。わたし、ジンガさんと過ごすのが楽しいの」
「これからもあなたと過ごしたい。だめかな」
いつもより遅くなった夜更けに突然告げられた彼女からの言葉。
会った頃とは違った少し大人になったカペラからの言葉に
ワシはくすっと笑いながらも、片腕で抱き寄せて答えた。
一人で死ぬつもりで賭けていたワシの人生で
こんなにいい女に会えて―運がいい事はない。
いつもは気まぐれなワシの中の勝利の女神が
手の甲にキスをしてくれと微笑んでくれた気がした。
「…ああ、もちろんじゃけえ、
こんなろくでなしのおじさんとでいいなら
一緒にいてくれんかのう…カペラ」
案内されるたびに自分の国ですら知らなかった場所で
共に過ごした時間は、死んでも忘れはせんだろう。
「(くそっあんたといると死にたくないと
思うようになっちまったじゃねえか…
この賭けばかりは、ワシの負けだな…)」
数年後…
「なっ…また!?」
「(何故じゃ…ま、また頭の中の数字通りじゃ…)」
ワシは妙に勘が働き、賭けにもほぼ全部勝てるようになった。
仲間からイカサマでもしているんじゃないかと疑われた事もあったが
自分でも可笑しい位に数や場所が予知できるように
なった。その分徐々に身体の重さと怠さが
ワシを襲うようになり、起き上がる事すら困難になった。
ああ、これが俗にいう奇病って奴かのう…
その恐怖から逃げるために始めたと言ってもいい
賭け事すらできなくなっていた。
そして隣には同じように苦しみ横たわる彼女がいた。
勝たせすぎたと思ったら満面の笑顔で
ワシとカペラ毎崖から蹴り落してきやがった。
あまりに残酷すぎやしないか、勝利の女神さんよ。
地獄への餞に、最後の煙を吸って吐き出した。
「なぁカペラ…最期に『本当』の賭けをしないか…
ワシが死ぬか…あんたが死ぬか…
命を賭けた一勝負といこうじゃねぇか」
力を振り絞り、賽を投げた。
結果はワシの大負けだった。
二人でひとしきり笑った後、ワシから
どんどん意識が遠のいていった。
世紀の大勝負に負けたのに、なんだか気持ちがいい。
今までの賭けの中で最高に清々しくて、
楽しかったからじゃけえ。
「カペラ…手前はあの苦しみから脱せた…
本当に運が良いのう…まぁ…
こんなワシじゃあ地獄に行くかもしれねぇが…
這い上がってでも極楽まで手前に会いに行くから…
死んだらそこで待っててくれ…後はガキ共を…
ワシみたいにならんよう育ててくれ…じゃあの…」
白くなっていく視界の中で
『本当の勝利の女神』が
精一杯の笑顔で微笑んでくれていた。
※奇病数により、ジンガはロストしました。
2023-03-11 03:32:52 +0000