きよせただひろのサウンドストリート第11夜

きよせただひろ&布施匡平

へい、まいどぅ。
 今回も随分と遅れてしまいましたが、きよせただひろのサウンドストリート、第11夜でございます。今宵もしばしお付き合いのほどを。本編&バックナンバーは以下のURLからどぞー。

第11話「タトゥー・ダンサー」
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第10話「ホエア・ザ・シナーズ・ゴー」
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第9話「スィート・ドリームス」
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※スペース確保のため、第1話~第8話のURLは割愛させていただきました。

 今回は当作品のオリジナル・キャラクター「フォルトナ」です。登場当初の呼び名(の一つ)「ブルーブラッド・レディ」は直訳で「青い血の女」。特撮ドラマの傑作「怪奇大作戦」第7話に登場する、正体不明の「アレ」がモチーフです。細かなディティールは、本作品とドールズ・フロントラインの世界観にあわせて、大幅にアレンジさせていただきました。

 老科学者の孤独を感じ取り、機械仕掛けの人形を駆使して殺人を重ねる謎の「人形」。いつしか「彼女の自我」は老科学者の庇護の下から独立することを覚え、自己矛盾の極地に達して自害する。事件は解決したが、科学捜査研究所は最後までその正体を解明することは出来なかった。「怪奇大作戦」第7話は、こんな感じ。
 この「青い血の女」を「老科学者が開発した初期のAI」と解釈している方々もいるようです。「怪奇大作戦」がSFであることを考えると、確かに。「怪奇大作戦」の劇中でも、老科学者が「あの子はまだ3歳なんだ」と言っていることから、3年前に完成した自律型ロボット、だったのかもしれません。ただ、この「パープル・レイン」を書く上で盛り込みたかった要素として、稲川順二さんの「生き人形」もあったため、もっと「超自然的な存在」として描かせていただきました。
 あくまでも「青い血の女」を元ネタにしたオリジナル・キャラクターでありますので、そこはご笑納いただければ、と。言い訳がましい解説をつければ、「老科学者が骨董品の人形に自律型AIを搭載して完成させたロボットだったが、人形が本来持っていた呪術的な力と融合して自我に伴う行動力を得るにいたった」とさせてください(汗)。

 「タトゥー・ダンサー(Tattooed Dancer)」は、Ozzy Ozbourneの1988年のアルバム「No Rest For The Wicked」収録のナンバー。このアルバムは「ランディ・ローズ以来、久々にオジーが絶賛する若手ギタリスト」と言われたザック・ワイルド加入後初の一枚で、当時のきよせはCDラジカセの前で大興奮しながら聴いてました。
 特に「Tattooed Dancer」は、イントロがテンション爆上がりの高速ドラム・ソロ、いきなりボディ・ブローを決められた感じの一曲。劇中では、AUGがフォルトナのマシンにハッキングされる辺りから被さる感じです。AUGの体表がピクセル状に変色していく様や、顔に不可解なシャドウが刻まれる状態を指して「Tattooed Dancer」をセレクトしました。
 このタトゥーの演出は、「怪奇大作戦」で遠隔操作の電波を受信したフランス人形(かな?)が殺人を犯す際に、顔に青いシャドウが浮き出る描写によるもの。ブレンが駆動中枢に障害が出るのも、「怪奇大作戦」で発振器の起動時に、広範囲にわたって電波障害が発生するシーンがあったので、それを参考にしました。

 「怪奇大作戦」は幼少期に観た記憶がありますが(きよせの地元では1971年放映)、しかしまあ、今観てもおっかないねえ。きよせがホラーが大の苦手(の割りには「心霊系」が好物)だってことを加味しても、十分にホラーしてます。「怪奇大作戦」が放映されたのは1969年、「ウルトラセブン」の後番組。いわゆる子供番組の枠でこの内容とは、いやはや、大胆というか突き抜けてるというか。
 そういや、第20話「殺人回路」で「コンピューターって作曲したり絵を描いたりするんですってねえ」ってセリフが出てくるんですけど、それって「AI生成」の事では?50年以上前のドラマですよ、「怪奇大作戦」は…。

 てなワケで、今回のサウンドストリートはここまで。2度にわたって大遅刻。大変申し訳ございません。次回はがんばって週末付近のアップを目指しますので、皆様、お楽しみに(←読者にとってはいい迷惑w)。

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2023-02-22 13:39:52 +0000