「……では、拙い芸ではありますが、ご披露いたしましょう」
「それとも、お茶の方をご所望ですか?」
「本日召し上がっていただくのは北方は極光の国の逸品。氷壁に生える星苔を、挽いて潰して粉にしてスプーン1杯混ぜたお茶にございます。昔はあいつら苔食ってやがると口さがない言葉を散々に浴びせられたものですが、最近は土を食べるのがブームとか。それむしろ退化してませんかね? 大丈夫ですよ、これには土は入ってません。そちらはまだ研究中なので。それはさておき、今回は水にも少々こだわりまして、当方は崑崙山脈から取り寄せた仙境の水にございます。さささ、どうぞご堪能あれ。そしてできれば感想など聞かせていただけるとワタシとしましてもWin-Winですのでぜひともよろしくお願いします」
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2枚目:ヴェールなし
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■プロファイル
名前:ムレスナト -Moonless Night-
性別:女性体
年齢:永遠の17歳
種族:蔵書の怪物(フィグメント)
原典:月無夜の曲芸師
身長:170㎝
性格:普段はダウナーで言葉少なだが、語り始めるとやたら長くなる。
一人称:ワタシ
二人称:アナタ、〇〇サン
口調:砕けた印象
好き:お茶にはうるさい。とてもうるさい。
嫌い:おなかがすくこと(飢餓状態の自分)
【演目:リング・ジャグリング(チャクラム)】
いわゆるお手玉のように自在に操る。最高記録は8個同時。
それとは別に身体が非常に柔軟であり、変わったポーズをつけながらの芸も行う。
【道具:閻月輪(えんげつりん)】
影で編まれたチャクラム(=円月輪。外側に刃のついた輪状の武器)
使い手の影から出し入れできる、本来は暗殺用の隠し武器。
厚みはなく、光を一切通さない。虚数属性。物質透過能力あり。
大きさなどはある程度可変だが、芸に使う時は基本的に固定してただの輪として使っている。
【不死性:蔵書の怪物(フィグメント)】
ムレスナトの正体は、五大古代図書館の1つである金貨図書館の蔵書である。
本体は金貨の形をした記録媒体だが、自己保存のために物語の内容を再現した魔法生物の形をとる。
物語こそが魔力=生命力であり、それが尽きない限りは不死。
魔力を消耗して飢餓状態になった場合は、暴走し周囲の情報を手あたり次第取り込もうとする。
装丁器(そうていき)という武器で蔵書の形に戻すのが本来の対処法。
幻想回帰団パンタ・レイのメンバーはそれぞれが不死者として濃密な物語を持ち、またサーカス自体が「人間を時計代わりにした不死者の家族ごっこ」という物語であるといえるため、そのただ中にいるだけで普段の食事は十分。
それはそれとして人間関係のアレコレやドラマは大好き。
口は極力挟まないがいつも遠くから堪能している。(耳は非常に良い)
【嗜好品:お茶】
味覚そのものよりも物品に込められた意味や背景などを味わうため、希少品を好む。ゲテモノもいける。
上手い下手ではなく、絶対に料理させてはいけないタイプ。
唯一許されているお茶を淹れるのだけは人並み以上に上手くなったが、その過程で詳しくなったお茶の知識をやたらと語りたがるようになった。
【原典:月無夜の曲芸師】
ある月の夜、村はずれで怪我を負った女性を見つけた少年が手当のお礼に曲芸を見せてもらう話。
そんな日が数日続いた後、今日は帰らない方がいいという女性の忠告を聞かず帰路に就いたた少年は、村が炎上する様子を目にすることになる。
賊に見つかり、あわや命を落とすところだった少年を救ったのは、影から放たれた漆黒の円刃だった。
逃げ出した少年は村はずれに向かうが、そこに女性の姿は既になく、手当に使った包帯と1枚の硬貨だけが残されていた。
後日聞かされた話では、賊は全て喉を一文字に斬り裂かれて死んでいたという。
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幻想回帰団≪パンタ・レイ≫の設定がとても素敵だったので、お邪魔させていただきたくキャラ作ってみました。
PFLSから設定を持ってきた、物語を食らう不死身の怪物です。
情報なら何でも食えますが、見聞きするだけで濃密な物語が食べ放題なパンタ・レイはまさに楽園。
関係性ソムリエを通り越して、ステー●ョンバー怪人と化しております。
そこらへんで聞き耳立ててますので、程々に遊んでいただければ。
粗茶程度ならお出し出来ます。
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【参考作品】
■所属
【PFSOZ】幻想回帰団≪パンタ・レイ≫【フリー】【illust/104867046】
■設定
蔵書の怪物
【PFLS】五大古代図書館録 序章・氷河図書館 2.蔵書の怪物 【novel/10703461】
姉妹作『月無き夜の博物館』への言及
【PFLS】五大古代図書館録 2章・金貨図書館 1.共同戦線 【novel/10799467】
2023-02-09 16:07:41 +0000