アウディがWRCグループAに投入したマシン。
1987年投入と当時はグループAがトップカテゴリーになって間もない頃で、猛威を振るいつつあった4WDマシンを投入することが出来ないチームが多い中でランチア デルタなどと共にいち早く投入された貴重な4WDマシンの一台だ。
エンジンは約240馬力を発揮する2144cc 直列5気筒ターボエンジンを採用。前時代で活躍したグループBでの5気筒ターボエンジンとは違い市販車レースらしいパワーに落ち着いている。アウディ伝家の宝刀であるクワトロシステム(4WD)を採用している関係かFFベースの4WDながらもエンジンは縦置き配置となっている。
ベース車の関係で大型なボディとなっており、絶対的な運動性能はお世辞にも高かったとは言えないが、4WDシステムと相まってグラベルで抜群の安定性を見せた。
大型ボディと低出力なエンジンから競争力は決して高くは無かったが、抜群の安定性と信頼性を武器にサファリラリーで勝利を収め、アウディワークスのみならずプライベートチームでも使用された優秀なマシンだと言える。
ボクシーな大型セダンのボディからか「ラリータクシー」の愛称で親しまれた。
2023-02-04 10:35:46 +0000