【終の病】マドイ【第1期】

カネオト/鈍足
Preview Images1/42/43/44/4

素敵企画様【illust/101528139
一匹目の投稿を失礼致します。

■ID末尾:7 水or月→水

※主催様より承認頂きました
※最終更新23/2/8

名前:マドイ
所属:水の国
奇病数:3

大きさ:少し大きい
とくせい:こだいかっせい

一人称:ワタシ 二人称:アナタ 呼び捨て
 
 
生まれ落ちた時から両親はおらず、臆病故にまともに周囲を頼れずほとんど独りで生きてきた。
空を飛ぶことの出来ない翅では自力で海の外へ出ることも叶わず、どこへも行けず先行きに不安を抱きながらひっそりと過ごしていた最中に奇病が広まってしまった。

錯乱し暴れるせいで傷つき毛並みも悪くなってしまっている。疲弊しきるまで暴れることがほとんどだが、何かしらの温もりを感じると少し落ち着く様子。そのため洞穴で見つけたあついいわを肌身離さず持っている。
死を恐れていると同時に、長い恐怖からひと思いに命を捨てて逃れたいという矛盾を抱えており、かといって勿論そんな度胸はないため自虐的になることもしばしば。

自分は危険なものと考え他者との関わりも相変わらず控えめ。それでいて運命を諦めきれない自分もいるらしく、落ち着いてさえいればぎこちなく対話を試みようとする一面もある。

「いっそ身を投げて…あの泡のように消えてしまえたら…それが叶えば…こうして醜く生き長らえてはいないわね」
「酷いもの…でしょう?はじめから空を飛ぶことも出来ない翅なんて…どうでもいいのだけれど」
「この石を抱いていると…ほんの少し、気が晴れるのよ」

 
 
※1/24 素敵なご縁に恵まれました…!
篝 炎さん【illust/104723909

……痛、い…?…あぁ、ワタシは、また…。
――良かった。ワタシはまだ生きている…この痛みが、何よりの証拠だもの…

「! 誰……?ッいいえ、それより…ワタシに近づかないで…アナタが傷ついてしまうかもしれない…痛いのはワタシだけでいいの……!」

「…さっきは本当にごめんなさい……アナタのお陰で、少しだけ落ち着いたわ。けれど…すぐに此処を離れたほうがいい…また暴れてしまうから。
……あの。ひとつだけ、聞いてもいい?アナタの持っている……明るくて温かいそれは、何という物なの…?」

「色々な名前があるのね…。こんなに素敵な物があるだなんて…知らなかった。ありがとう…死ぬ前に、ちょっと得をしたみたい。
ワタシの名前…?もうお別れなのに知る必要…。けれど、貰ってばかりなのも良くないわね…ワタシは、マドイ。……さようなら、炎」

「…どうして?もう、会いたくなかったのに…。アナタから優しさを貰っても、ワタシはきっと傷つけることでしか応えられないのに。あぁ、二度目があったら……また次を期待してしまう……。生きているかも、分からないのに」

「炎は、凄いのね。広い世界を知っているし…こんな自然の中の材料から、素敵な灯りを造ることだって出来る…。ワタシは、この国から出たことさえ無い…。アナタのような生き方が出来ていたら、ワタシも……。
…今、こうしてアナタの力になれるだけでも良かったと…思うことにするわ」

「…とてもよく、眠れたの。アナタが貸してくれた灯り…アナタが傍にいるみたいで…温かくて…。
それに…アナタと会ってからワタシ…ほとんど暴れていないみたい。何をしても抑えられなかったのに…。今までよく分からなかったのだけど…やっと気付いた。ワタシは、炎がいると安心なんだって」

「アナタのお店…月の国にあるって言っていたわよね…。……明日、ワタシがアナタのところへ行くわ。アナタが照らしてくれたから…ワタシはもう迷わない。だから、待っていて。
無事に辿り着けたら……どうかアナタの傍にいさせて欲しい。最期の瞬間まで…ワタシはアナタと共に在りたい。…沢山貰ったんだもの、今度はワタシが返す番」
 
 
 
 
 
――炎。アナタと同じ〝世界〟に、やっと来られた気がする。


※2/8追記

――痛い。これまで幾度も付き合ってきた感覚。
けれど今回は…傷の痛みとは違う。身体の奥底から響く…命を握られるような痛み。
ずっとずっと恐れていた日が、とうとう来てしまったみたい。

それなのに…不思議と怖くない。少し前まであんなに恐ろしかったのに。
なんだか嬉しい。炎が傍にいると死への恐怖すら霞んでしまうってことでしょう?アナタの凄いところ、最期にまた知ることが出来たんだから。

穏やかな気持ちで…愛しいアナタに看取られて逝く。こんな最期を迎えられるだなんて思ってもみなかった。
ワタシは…アナタのお陰で幸せだった。

ありがとう、ワタシを導いてくれて。
ごめんなさい、アナタを置いて逝くことになって。

ワタシと生きる道を選んでくれたのに…恩だってまだまだ返しきれてない。
これから産まれるこの子達のことも、傍で見ていてあげたかった…。

死ぬのは怖くないけれど…名残惜しいことが沢山。

それが少しだけ、悲しい。

ひとつだけ…頼んでいいかしら。この岩…ただの飾りとしてしか使えなかったけれど…ワタシにとっては大事なお守りで、唯一遺せるもの。
だから今度は…アナタや子供達を守ってくれるように…アナタ達の傍に置かせてほしいの。

……親のいないワタシと違って、この子達にはアナタがいてくれる。
ワタシに似た怖がりな子が産まれたら、アナタの優しさで包んであげてね。

この子達の行く末が、温かくて明るい場所であること…ワタシも祈っているわ。
 
 
――ねぇ。手を、握ってくれる?

最期の感覚は、アナタの温もりであって欲しいから…。

-----------------------------

※死の奇病数該当につき、ロスト致しました。素敵な出逢いを本当にありがとう御座いました…!!

 
 
■次世代について
こちらから投稿する子世代は、基本的には分家せず〝一匹のみ〟と考えております。
子世代の相談内容や番の関係性によっては前向きに検討するつもりです。

メッセージをいただいた場合即日~3日ほどでのお返事を心掛けますが、記載日数を過ぎても返信が無い場合はお手数ですが再送をお願いいたします。
婚姻以外の関係についてもご縁がありましたら。
 
 
よろしくお願い致します!

#【終の病】#【終の病】CS#【終の病】水#【終の病】奇病3#カネのなる木#【終の病】第1期#【終の病】♀#【終の病】運命の絆

2023-01-08 14:24:59 +0000